Mehmet Ali Birand コラム:憲法裁判所はAKPを解党とするのか?
2008年06月07日付 Milliyet 紙

憲法裁判所の決定は、多くの議論を呼んでいる。論点はどの視点から見るかで変わる。
もし公正発展党(AKP)の視点から見るのなら、この判決に支持できるところはない。憲法裁判所は司法クーデターを行ったも同然だ。トルコで民主主義が崩壊し、そして司法制度も崩壊した。
世俗主義側はというと、その正反対のことを考える。
この判決で、トルコの未来が開かれた。
共和国の基本原理が守られた。世俗体制に対峙する危険が取り除かれたのだ。

では、今後は何が起こるのだろうか?
一般的な考えでは、スカーフに関する憲法改正を無効とした憲法裁判所は、公正発展党も解党する。9対2の票で下された今回の決定は、公正発展党の解党請求訴訟でも繰り返され、エルドアン首相は政治活動を禁止されるだろう。

今後の進展の方向は、完全に首相の姿勢によって形成されるだろう。
もしエルドアン首相が激しく反発し、その姿勢をより硬化させれば、情勢は非常に緊張する。
またはその反対に、不本意ながらも、憲法裁判所の判決を受け入れ、自身の道を進み続ければ、状況はかなり変わるだろう。

前者の可能性が現実となれば、混乱に直面することは避けられない。それどころか、軍の介入にまで発展しうる。
後者の可能性が現実となった場合、党名を変えて公正発展党が国を統治することは普通のことと受け止められている。この政党が機会を待ち、いずれ(憲法裁判所の判事の構成が変わった後)、再び取り組みを始めることが期待される。

要約すると、民主主義は傷を負った。これに対して世俗主義の側は一時的であるにしろ、リードした。この間に、憲法が今後は、今回のように簡単に改正されることは出来ないことも理解された。
皆さんが理解するのは、トルコがまったく新しい過程に入ったということです。

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( 翻訳者:林 奈緒子 )
( 記事ID:14021 )