米イラク条約交渉継続、サドル派の動向
2008年06月14日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 「行き詰まり」の後、合意に向けた努力継続を確認
■ マーリキー、条約交渉失敗との表明を撤回、サドル、反占領グループを組織

2008年06月14日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【バグダード、アンマン:本紙】

金曜(13日)アンマンで、マーリキー首相は、合衆国との安保条約交渉が頓挫したとの表明を撤回し、米軍駐留を合法化する条約を巡る交渉は、幾つかの点で行き詰ってはいるが継続されると述べた。

ヨルダンの新聞編集長数名との会見で首相は、次のように発言した。

「交渉に臨んだ時点で我々は、米側の要請がイラクの主権を多大に侵害し受入れ難いと判断したため行き詰った。我々は、米軍にイラク人拘留の権利を保持させるわけにはいかない。また、対テロ闘争の責任を独立した形で米軍に委ねる事もできない」

「我々の要請は米側に拒否され、彼らの要請はイラク側が拒否する状況である。条約がイラク主権に抵触するわけにいかないというのは、全イラク人が合意するところだ」

その後、在アンマンのイラク人コミュニティとの会談で首相は、双方が受入れられる邂逅点、共有点に至るまで交渉は継続されるだろうと述べた。観測筋は、これを金曜のホワイトハウス発表と結び付けている。ホワイトハウス報道官は、マーリキー氏がどのような言葉を用いたか正確には知らないが、我々としてはイラク側と交渉を継続したい意向である旨述べた。


他方、シーア派の青年宗教指導者ムクタダー・アル=サドルは、マフディ軍の中から米占領に対する抵抗を担う特別隊を組織せよと指示した。サドル派スポークスパーソンによれば、この指令はマフディ軍の活動を限定する事に等しい。

クーファ(バグダード南150キロ)のイマーム・ジュムア・モスクで、アル=シェイフ・アブドゥルハーディ・アル=ムハンマダーウィーが読み上げた声明によれば、サドルは、マフディ軍の同胞並びに反占領スローガンを掲げる全イラク人に宛てるとして、次のように述べた。

「抵抗は特別なグループに集約されることになる。解放、もしくは殉教に至るまで、占領に対する抵抗を諦める事はない」

「この特別なグループとは、経験を有し、合法的リーダーとサドル派上層指導部からの許可を得ている一団である。武器は彼らのみが所有し、反占領のため以外には使用されない、イラク人に対しこれらの武器を向けることは禁じられている」

またサドルは、側近らに対しては、指導部から出される予定の幾つかの指示に従うように、「特別グループ」以外のマフディ軍メンバーに対しては、政治並びに軍事から距離を置き、信仰と社会的問題に集中するようにと要請した。

サドル派スポークスパーソン、アル=シャイフ・サラーハ・アル=ウバイディがAP通信に述べたところによれば、これはマフディ軍の活動凍結を確認する決定であり、これによりサドルは、反占領の道を新たな形で一歩進んだ事になる。

サドルは、2007年8月半ばにもマフディ軍の活動全体を凍結せよとの指示を出している。その背景はカルバラーで発生した戦闘で、これによりイマーム・アル=マフディの生誕記念に訪れていたシーア派巡礼者から死者52名、負傷者300名余がでた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:14071 )