イラク:サドルシティの爆破事件、米関係者ら犠牲に
2008年06月25日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ サドル派、反占領特別隊による戦争開始
■ マフディ軍の「典型的」攻撃により、米、イタリア国籍の公務員2名兵士2名、サドルシティで死亡

2008年06月25日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【バグダード:ディヤー・アッサーマッラーイー(本紙)】

観測筋が、ムクタダー・サドル師に従うマフディ軍の「典型」と形容する攻撃により、火曜、バグダード東のサドルシティ市議会館で強力な爆弾が爆発し、米イタリア人計4名、イラク人6名の死者を出した。イラク治安及び軍責任者らによれば、爆発により、米兵1名、市議3名他7名のイラク人が負傷、建物は大規模な損傷を被った。

米軍は、爆破の実行容疑者を逮捕、現在拘留中である旨公表した。それによれば、爆破現場から逃亡しようとした人物を米軍が捕らえ検査したところ、爆発物の痕跡が見られた。米軍発表は、サドルが米占領に対する軍事作戦実施をマフディ軍内の特別隊に任せたと宣言した点にも触れている。

ライス米国務長官は、火曜、イラクで米政府関係者2名が殺害された事件に関し、イラクで働く米国人が直面する危険を物語る恐るべき出来事であると述べた。

ライアン・クロッカー駐イラク米大使の声明によれば、サドルシティ爆破事件の死者の内、1名は同市再建に協力していた国務省のステファン・ファーリーであり、他2名は国防省から来ていた。大使館報道官によれば、国防省の死亡者は一人が米国籍、他がイラク出自のイタリア国籍である。彼ら全員がバグダードの米外交団と繋がりをもっていた。

爆破により兵員2名を失った米軍は、イランに出資、訓練され、武器を供与されたシーア派の特別部隊に爆破の責任があるとしている。

爆発は、現地時間9時30分(GMT6時30分)、市議会メンバー選出を監視するため米兵や関係者らが到着した頃に起きた。匿名希望の市議によれば、市議会副議長ハサン・シャンマは、先週サドル派の市議会メンバーが辞任したため欠員を埋める選挙を当日行う旨告げていた。

警察によれば、火曜の朝、市議会館には厳重な警備体制がしかれていた。従って、爆発物は月曜から建物内に仕掛けられていた可能性がある。(事件発生と同時に)米軍が急行して市議オフィスに囲まれた一帯を封鎖し、イラク警察が建物へ至る道路を閉鎖した。

関係者の一人によれば、事件が起きたのは、米兵数名とイラク側が共に市内の公園完成を祝っていた際である。レセプション参加者らが市議会館へ入った後、市議の一人がAK-47を用いて米兵に発砲し、3名が死亡4名が負傷した。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:14156 )