モッタキー外相「アメリカから新しい声が聞こえる」
2008年07月08日付 E'temad-e Melli 紙

【エッテマーデ・メッリー】イラン外相は日曜夜に放送されたCNNテレビのインタビューで、「GPS」という番組のプロデューサー兼司会者のファリード・ザカリア氏の質問に答え、EU外交責任者ハヴィエル・ソラナ氏とのテヘランでの前回の協議について、次のように述べた。「先日テヘランで行われたソラナ5ヶ国代表との前回の協議は、以前までの話し合いや協議とは異なるものであった。これはある部分、話し合いの形式のためであり、また他の部分は話し合いの内容のためだ」。

 CNNの司会者は続けて次のように質問した。「イランが一時的にウラン濃縮プロセスを停止する可能性はありますか?また、それは可能ですか?」。これに対しモッタキー外相は、次のように答えた。「申し上げた通り、我々は対話の始まりにいると、私は確信している。まず対話の形式が明確である必要がある。どのような議題について話し合うかをはっきりさせなければならない」。

 IRNA(イラン国営通信)の報道によると、モッタキー外相は次のように付け加えた。「私の考えでは、我々は今新たな状況、新たなアプローチを見据えた段階にいる。それは、合意可能な枠組みを明確にするために必要とされる計画づくりを、協議の進展と平行して行うプロセスの開始を可能にするものだ」。

 イラン外相はまた、イランに対する敵対的な見方を改めるよう西側に求め、「西側が自らの見方を改め、イランを異なる視点から眺めるべき時が来ている」と述べた。

 モッタキー外相は次のように付け加えた。「見方を改めるとは、つまり西側には問題をよりはっきりと、よりよく見て頂きたいということだ。イランは自らの建設的アプローチや地域・国際問題の解決に誠実に取り組んでいる」。

 モッタキー外相は同時に、次のようにも述べた。「我々はアメリカで新たな声を聞いている。新たなアプローチを目にしているのだ。これらの新たなアプローチに基づいた合理的な思考によって、アメリカは現実をあるがままに見ることができるだろうと私は考えており、我々は彼ら〔=アメリカ人〕をこのような努力において手助けする用意がある」。

〔中略〕

 同外相はイスラエルがイランを攻撃する可能性について、次のように述べた。「〔‥‥〕イスラエル体制は、地域において軍事的な冒険を新たに企てることができる状態にはない。我々は、イスラエルが地域において軍事行動に着手できる状態にあるとは考えていない」。

 モッタキー外相は同時に、次のように付け加えた。「未だこのような可能性は存在するということは言っておかなければならない。このような可能性は非常に低いとはいえ、こうしたことが起こるような状況になれば、イランのような独立した国家は、自らの第一の責務は自国を守ることであるとの意識を新たにすることになるだろう」。

 モッタキー外相は次のように説明した。「過去2年間、様々な場面で、ほぼ6ヶ月に一度の間隔で、この問題はホットな話題になってきた。つまり、武力攻撃の可能性もあるという考えが過去2年間、時折持ち上がってきた。我々にはっきりとした形で、いついつに攻撃が起こるとか、どこそこが標的となるだろうとかいった情報を伝えてくる人々もいた。このような行動は政治的プロセスに味付けを加えるための努力の類であり、それは以前から行われてきたものであって、決して本気ではないというのが当時の、また今現在の我々の分析である」。

 イラン外相はその上で、「実際のところ、地域もアメリカも、世界中の他の誰も、地域において新たな軍事攻撃が勃発するのを目撃する余力などないというのが、我々の分析である」と語った。

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:14271 )