ドイツの既成服メーカー、トルコ進出へ 問題は高すぎる店舗賃貸料
2008年08月12日付 Zaman 紙

代表的な既成服メーカーであるサラルは、新しい業務提携に向けて準備をしている段階にある。ドイツの有名既成服メーカーをトルコへ進出させることに合意した。
しかしながらドイツ側は、ショッピングセンター内の高額な店舗賃貸料に不満な様子である。サラル・グループのヨーロッパ戦略を担っているエムレ・サラル氏は、極秘合意のため、相手先の名前を明かしていないが、その会社がショッピングセンター内の一平方メートルあたりの賃貸料を信じられない金額と述べているとした。メーカーとしてのヨーロッパおよびロシア戦略について述べるサラルは、18歳から45歳までの人を対象とした新しいブランドをトルコへ進出させると語った。新しいブランドの最初の大型店舗は8月に開店する。業務提携に向けての話し合いでドイツ側は、ショッピングセンターでの一平方メートルあたりの店舗賃貸料が高額であるとして難色を示した。エムレ・サラル氏は、ショッピングセンタ―の賃貸料がヨーロッパに比べて30パーセントから40パーセント割高であることを明らかにし、「ショッピングセンターでの賃貸料が信じられないほど高額である。しかしながら大型店を開くコストはトルコではより安い。トルコで200平方メートルの大型店を開くのに、総費用込みで一平方メートルあたり600ドルである」と述べた。ほかのヨーロッパのメーカーもトルコへ関心を示していることを述べたサラル氏は、「トルコは、ヨーロッパで最も若年人口が多い国である。将来的にヨーロッパのメーカーが集中する市場となる」と話した。サラル・グループは、国内市場以外でも拡大するためヨーロッパやロシアを選んだ。グループとしては、大部分はドイツであるが、計16の大型店を開き、1800万ユーロの取引高を達成した。ロシアの大型店舗を15から50店舗にまで増やすことを計画し、ヨーロッパで毎年5店舗開くことを目標としていると述べた。ヨーロッパで紳士服のみを販売するサラルは、婦人服や室内装飾の分野で、トルコでブランドの立ち上げを完了させた後、海外にも事業展開する予定だ。会社は今年からさまざまなメディアを通して宣伝をはじめる。市場拡大についてのさらなる一歩は、世界的有名なメーカーが並ぶヒルメルデパートに商品を入れることで成し遂げた。去年14パーセントの成長を遂げたサラルは、今年は10パーセント成長の目標を掲げた。アメリカでの店舗数が7店舗となったサラルは、中国でも調査を行っている地区がある。中国でも店舗をだす計画があるが、近い将来ではなさそうだ。
ヨーロッパで既成服業界は、去年は低迷したと述べたエムレ・サラル氏は、一期間極東に進出した各メーカーがトルコに戻ってくると見込んでいる。なぜなら中国で、大量生産と低品質で生産された製品がすぐに市場に出回らなくなったため、各企業が打撃を受けたからである。トルコはすばやく流行に対応する製品という点だけでなく、物流の点からも大変有利な面がある。他方、児童労働の禁止といった人権にも配慮した製品ということで、更なる重要な価値を付加している。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:14480 )