カイロの議事堂で火災
2008年08月20日付 al-Quds al-Arabi 紙

■少なくとも5人が負傷、議会の公文書と歴史ある建物に深刻な被害
■カイロで火災が諮問議会に損害を与える
■消火のため軍が出動

2008年08月20日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【カイロ:本紙】

昨日、エジプト諮問議会の歴史ある建物から、大規模な火災が発生した。これにより煙を吸い込んで窒息した5人が治療のため病院へ搬送された。隣接する灌漑省への延焼を食い止めるために軍が出動を命じられる事態となり、数十台の消防車と共に、人民議会もある敷地内に広範囲に広がった炎の消火にあたる軍のヘリコプターが複数目撃された。

ある関係者は「建物の3階で発生した火災が4階に広がり、議会の公文書の部署に大きな被害をもたらした」と明かした。諮問議会の建物には人民議会に属するいくつかの建物も併設されている。またこの関係者は「救助部隊の5人が煙による窒息状態となって、近くの病院に運ばれた」と述べた。

諮問議会のホールは大変に歴史的な価値のあるもので、エジプトに民主主義が花開いた1952年7月革命以前の時代には、エジプト議会が入っていた。このホールは昨年、大規模な修理がなされ、ムバーラク大統領によって再び開館されていた。

これまでにエジプト・テレビの第一チャンネルは、消防車と救急車が消火現場に向かったと報じ、建物で電気がショートしたことが原因と推測している。数多くの省庁や行政機関の建物に近いカイロ中心部のこの建物の上には、大きな黒煙が見て取れ、現場へ至るすべての道は、救助部隊や当局の作業場所を確保するため閉鎖された。

火災現場のあった地区はカイロ・アメリカン大学や数々の大使館、特にアメリカとイギリスの大使館の近くに位置するため、常に厳戒な治安態勢が敷かれている。現在、諮問議会は閉会中で、わずかな人々しか建物にいなかったと推測される。

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:14581 )