VIP用モスク、VIP信者というものはない 神の前では皆平等
2008年09月03日付 Zaman 紙

宗務庁のアリ・バルダクオール長官は、建設予定の4000人規模のモスクがVIP用と定義されたことについて、強く反発した。バルダクオール長官は、メディアがモスクをこう呼んでいると述べ、「新聞各紙がそのモスクにVIPモスクという名前をつけ、その後、『VIPモスクなどあってよいのか?』と批判しました。VIPモスクも、VIP信者もありません。礼拝とは、アッラーの前ではすべての人が平等に扱われる場所という意味です」と述べた。

宗務庁の敷地内に建設されるモスクに関して説明したバルダクオール長官は、1000人ほどの職員が体育館で礼拝を行っていることを明らかにした。
同長官は、建設されるモスクは4000人収容可能なもので、需要に応えるものであると述べ、こう続けた。
「モスクは共有の空間です。コジャテペ、ハジュバイラム、スルタン・アフメトのように、ここでも同じような空間になります。しかしおそらく休息する場所、カフェテリア、または通りから来る人たちがくつろげるような場所を少し多めに設けるかもしれません。完成までには2-3年かかります」

バルダクオール長官は、建築家協会による「このようなモスクに必要性があるのか」という意見や交通渋滞を引き起こす可能性への批判についてコメントし、ここで何が必要とされているかは他人が自分の基準で決めることは出来ない、と語った。長官は、「モスクは、礼拝に来たいと思う人のため、必要性を感じている人たちのために建設するのです。必要があるかどうか、協会が判断することではありません。モスクがひとつも建てられませんようにという人たちに私は敬意を表します。この人たちはモスクを建設しませんし、モスクに寄付もしません。しかしトルコは自由の国なのです。誰かがモスクを建設したいというのなら、私たちはそれにも道を開くのです」と語った。
バルダクオール長官は、古くから受け継がれてきたモスク建築は、女性たちがモスクに入りにくく、礼拝もしにくかったと述べ、こういった困難はモスク建設プロセスに宗務庁が直接かかわっていないことが原因だと明らかにした。同長官は、トルコでモスクは個人や協会が建設していると述べ、「なぜモスクではしかるべき空間が広々と建設されないのか、と皆さんが質問されるのなら、宗務庁はモスク建設に口出しできないからです。宗務庁は、モスクに宗務サービスを提供し、社会を啓発するだけなのです。モスクが建設される際、どこにモスクが建設されるのか、どのように建設されるのか、必要はあるのか、ないのかといったことにわれわれが関われるようになることを望みます。この課題についてコンペを開きましょう。より美しい建築を創り出しましょう。新法成立後、この問題の改善を期待しています」と話した。

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( 翻訳者:山下王世 )
( 記事ID:14630 )