外貨準備高は200億ドル:大統領経済顧問、中央銀行が示した数字に反論
2008年10月09日付 Jam-e Jam 紙

【経済部】大統領経済顧問は、中央銀行が外貨準備高を発表する際に用いたモデルは実際の数字を反映するものではないとした上で、「現在外貨口座に保有している資産の総額は、200億ドルである」と述べた。

 大統領経済顧問で新たにテヘラン州知事に就任したモルタザー・タマッドン氏はメフル通信とのインタビューの中で、「アフマディーネジャード大統領は外貨準備口座に保有している資産が過去最高を記録したと述べているが、その一方で中央銀行は同口座の資産額が80億ドルであると発表しているが」との質問に、次のように答えた。「中央銀行は将来支払われるはずの債権額を準備高から控除し、その上で外貨準備口座の残金を発表しているためだ」。

 同氏は、現在外貨準備口座に保有している資産の額は200億ドルにのぼると強調した上で、「私がこのような額を発表したのは、現在の〔本当の〕外貨準備高〔を示す〕ためである。もし中央銀行の評価に基づいて外貨準備高を発表すれば、口座が全く機能していないということになるばかりか、われわれが債務者に転落してしまうということにもなってしまう」と述べた。

 同氏は、外貨準備高を発表する際に中央銀行が用いたモデルは、現実を反映した正しいモデルではないと指摘した上で、その理由として「この口座は出入りが激しい。つまり、一定の額がこの口座から出ていっては追加されるを繰り返しているのだ」と説明した。



訳注:2005〜06年の二年間のイランの石油収入は1200億ドルにのぼるとされているが、その多くが開発予算や農産物・ガソリン等の輸入で消えるなど、外貨準備に不安が生じているとも言われている。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:14868 )