「受刑者の人権を守る会」、刑事責任年齢に関するセミナーを開催予定
2008年10月29日付 E'temad-e Melli 紙

【ISNA】「受刑者の人権を守る会」のスポークスマンを務めるサーレフ・ニークバフト氏は、同会が近く「子供の思春期と刑事責任年齢に関するイスラーム法学・一般法学セミナー」を開催する予定であると発表した。

 ニークバフト氏によると、「思春期」や「刑事責任年齢」といった概念については、故シェイフ・トゥースィーの時代より、イスラーム世界の様々なイスラーム法学者・法専門家たちの間で意見の相違があったという。〔性行為が可能となる〕「成年」については、女子で太陰年齢9歳、男子で同15歳であると定められてきたが、その一方で刑事責任年齢についてはつねに意見の相違があり、故意による殺人など、死罪に相当するような罪を犯した年齢が18歳以下であった子供に死刑を適用することに対しては、様々な異論・反論があった。
〔訳注:トゥースィーは西暦11世紀に活躍した十二イマーム・シーア派の法学者で、彼が著した『律法規定の修正』や『異論伝承に関する考察』は現在に至るまで、十二イマーム派の古典的権威となっている〕

 我が国の刑務所には、18歳以下で罪を犯した受刑者が多数おり、彼らに対して死刑をはじめとする厳罰が下されることも予想されている。このようなことから、同会は近々、「思春期」、「成年」、及び「刑事責任年齢」についてのセミナーを開催することを決定した。

 ニークバフト氏は、すでに同セミナーの開催実行委員会は選定済みであり、委員長には革新主義の宗教指導者が就いたことを明らかにした上で、「受刑者の人権を守る会のホームページ(www.dprs.ir)を通じて、様々なイスラーム法学者や法専門家、心理学者、その他専門家の意見を聞き、それを反映させたいと考えている」と付け加えた。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:15013 )