射程距離2千キロの新型ミサイル「セッジール」の発射実験、成功
2008年11月13日付 E'temad-e Melli 紙
写真:ハミード・レザー・アッラーイー(メフル通信)
写真:ハミード・レザー・アッラーイー(メフル通信)

イランの新型ミサイルの発射実験が、昨日成功裏に行われた。

 国防軍需相のモスタファー・モハンマド・ナッジャール司令官(准将)が見守る中、「ヤー・アリー・エブネ・ムーサー・アッレザー」〔おお、神に嘉せし者ムーサーの子アリーよ、第8代イマーム・レザーのこと〕との聖なるコードネームとともに、新世代地対地ミサイル「セッジール」〔※〕の発射実験が成功裏に行われた。

 イラン学生通信の報道によると、モスタファー・モハンマド・ナッジャール准将はこのミサイルの特徴を説明して、「国防省航空センターの有能なる専門家たちは、合成固形燃料を用いた新世代地対地ミサイルを実験した」と語った。

 「この二段階ミサイルは、合成固形燃料を燃料とする二基のエンジンを備え、極めて高い性能を誇る」。ナッジャール国防相はこう述べ、さらに「このミサイルならびに発射システムのもう一つの特徴は、設置、発射、そして撤収が極めてスピーディーなことである」と指摘、その上で「セッジール・ミサイルならびに同ミサイル発射台の設計・製造の全工程は、国防省の有能な専門家らの手によって行われた」と胸を張った。

 「今回のミサイル実験実施は、防衛抑止ドクトリン・戦略を基本としたもので、イラン・イスラーム共和国による通常のミサイル活動の一環であり、地域の安定と平和を強化するべく、もっぱら国防を旨として行われたものであって、いかなる国も対象としたものではない」。ナッジャール司令官はこう述べ、さらに「セッジール・ミサイルの実験計画は昨年から練り上げられてきたものであり、最近の地域・国際情勢とはいかなる関連もない」と強調した。

〔中略〕

 同国防相はミサイル発射式典の傍らで、セッジール・ミサイルで注目すべき特徴の一つとして、同ミサイルの高い精度を挙げ、「イランの新型地対地ミサイルの射程距離は2000キロに迫る」と指摘した。

 同司令官はまた、このミサイルが実戦配置されるまでの時間が極めて短く済むことも、セッジールの特徴の一つであるとした上で、「このミサイルは極めて短時間のうちに発射準備がなされ、セッジールのランチャーもミサイル発射後すぐに、発射場所から撤収させることができる」と述べた。

 その上で、「セッジール・ミサイル、発射装置、ならびにその他付属装置はいずれもイラン国防専門家らの手で設計・製造されたものであり、我が国の軍に新たな能力を付加するだろう」と強調した。



※「セッジール」とは、クルアーン第105章「象」に出てくる「焼き土の礫」のことで、イエメン軍を滅ぼしたとされる。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:15122 )