イスラエルのスパイに死刑執行:情報省スパイ対策局長が発表
2008年11月23日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】情報省スパイ対策局長は、イスラエルの援助を受けて活動していたイラク・クルディスターンのテロ集団を発見・逮捕したと発表した。

 同局長は昨日の記者会見で、記者団に対し「この4人組は特殊技能を持ち、イスラエル製の武器で武装していた」と述べた。

 同局長は次のように付け加えた。「このテロ集団は行動を起こす前に逮捕された。現在、このグループのメンバーに対する取調べが続けられており、事の詳細についてはじきに公表されるであろう」。

「電子スパイ」への死刑が執行

 情報省スパイ対策局長は、司法当局によって死刑が確定していたシオニスト体制情報機関のスパイ、アリー・アシュタリーへの死刑判決が執行されたと発表し、「アリー・アシュタリーは裁判所の判決により、アーバーン月27日〔11月17日〕未明、処刑された」と述べた。

 同局長は次のように付け加えた。「この者は3年の間〔イスラエルの〕情報機関モサドのためにスパイ行為を行っていた。彼は1385年末〔2007年2〜3月〕に逮捕され、その20ヶ月後、自身のスパイ行為を全て認め、死刑の最終判決を宣告されていた」。

 同局長はまた、「アシュタリーはモサドが欲した全ての情報を国内で収集し、〔情報〕技術を用いて、または直接接触するなどしてイスラエルに流していた。彼はモサドの計画を実行するために重要かつセンシティヴな国家機関に入り込もうとしていた」とも述べた。

 情報省スパイ対策局長は次のようにも話した。「このスパイは、一部の機関から与えられた機材や権限をイスラエルのために利用した。彼はモサドに協力できそうな人物を罠にかけ、彼らをモサド分子と接触させるために国外へ送り出すといった任務も担っていた」。

 同局長は次のように述べた。「彼はまた、敵のスパイ機関の指示により、不適切で欠陥のある機材を一部の研究機関に売りつけたり、欠陥のある汚染された機材を政府機関や産業機関に取り付けたり、といったスパイ活動も行っていた」。

〔中略〕

「ロン・アラド」をめぐる事件

 情報省スパイ対策局長は続けて、ロン・アラドという名のイスラエル人パイロット——しかしその実、この名前はイスラエルのスパイ活動を隠蔽するための隠れ蓑なのだ——の件に言及し、次のように話した。「ロン・アラドは1986年にレバノン領に侵入した際、乗っていた飛行機が墜落し、パラシュートを使って自力で脱出した。当時、一部でこの者はレバノンやパレスチナの一部グループの手により拉致されたと報道された」。

 同局長は次のように付け加えた。「その後モサドが活動を開始し、多数のロビー活動を通じて、この者の消息を明らかにする動きに出た。イランがこの件に関与しているとして、責任を押し付けるような主張さえなされた」。

 同局長は続けて次のように話した。「4年前から情報機関モサドは〔‥‥〕、西洋や偽善者ども〔※MKOのこと〕、さらには王政主義者どものニュース・メディアを利用し、またはインターネット・サイトを設置したり、Eメールを活用するなどして、この者の消息を明らかにしようと試みてきた。彼らは1000万ドルの賞金をかけたり、ロンドンにアラド解放基金を創設したり、電話番号及びファックス番号を公表するなどの活動も行っている」。

 同局長は次のように付け加えた。「遺憾ながら、同基金に連絡し、賞金を得ようと国外の情報機関に身を委ね、それにかかずらってきた人物も国内にはいる。またその中には、様々な機略を用いてイスラエルを大いに騙し、金銭を巻き上げてモサドに経済的打撃を与えた者たちもいる。これは賞賛に値することだ」。

 彼はまた、「情報省はアラド事件の本質を周知させることで、賞金を獲得しようとして情報機関モサドの罠にかからぬよう、〔国民に〕警告を発している」と語った。

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:15193 )