中央銀行「クレジットカード滞納者が急増するだろう」
2008年11月29日付 Hurriyet 紙

クレジットカードに頼りすぎて、支払いができなくなっている滞納者が増加している中央銀行は、銀行が一般ローンの融資条件を厳しくすれば、金利が高くとも消費者はクレジットカードを用いるようになると指摘し、「これはクレジットカード滞納者を増やすことになるだろう」というメッセージを出した。

中央銀行は11月の金融安定報告書を発表した。その中で、銀行が一般ローンの融資条件を厳しくすれば、クレジットカードに問題が生じうると警告した。中央銀行は、消費者はクレジットカードを借り入れ手段の一つとしてこれまで以上に使用するようになるだろうと指摘し、同報告書の中で次のように予測した。「消費者が借り入れを必要とした場合、一般ローンに比べて金利が高いクレジットカードで対応しようとすれば、クレジットカード滞納者が増えることになるだろう。クレジットカードは、もともとは支払い手段の一つである。消費者がこのクレジットカードを本来の目的にそった形で使用してくれるようになることが、金融市場の健全化のためにも重要である」

外資の必要性について
同報告書では、世界的な危機は2008年下半期以降、発展途上国をも巻き込み、トルコについては次のように評価した。「世界的な危機のため、外資導入の機会が減少し、また資本流出は加速度を増しており、これらは今後、トルコの現在の赤字財政において問題を生じさせうる要素となるとみなされる。しかしエネルギー価格の下落や内需の鈍化、新トルコリラ(YTL)安によって、現在の赤字は急速に縮小し、それにより外資の必要性は減少することになるだろう。

同報告書は、2007年の実体経済については、企業は利益を確保し、財務構造が健全な一年であったとし、次のようにコメントした。「しかしながら、2008年下半期の新トルコリラ安、ユーロ通貨に対するドル高、財務費用の上昇に伴い、来期は赤子となっているものを筆頭に、実体経済において企業の財務構造の悪化や、これに関連して負債の返済能力の低下が見込まれる。これはトルコの銀行業界において、資金回収の遅れが一部増加する原因となりうる」

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:15218 )