犠牲祭で街はどこもかしこも食肉解体所のよう 罰則あるが機能せず
2008年12月09日付 Milliyet 紙
http://i.milliyet.com.tr/HaberAnaResmi/2008/12/08/fft17_mf145525.Jpeg
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法律の公布も、自治体の規制も、犠牲祭で市民の行動をとめることができなかった。とられたすべての対策にも関わらず、犠牲祭初日、街角は食肉解体所と化し、通りは血の池となった。専門家のすべての警告もむなしく、子どもたちは解体現場の特等席にいた。

「迷惑防止法」によると街角で犠牲獣を解体した人々には、「反則行為」罪で125YTL(約7400円)、「定められた場所以外で犠牲獣を解体した」罪で62YTL(約3700円)の罰金が科される必要がある。しかしこれを監督し、違反切符をきる自治体管轄の警察官も「犠牲祭」で休みに入ると、通りは食肉解体をする人々の手にのこされた。とはいえ例年の犠牲祭と同じように今年の犠牲祭でも、未熟な2661人が犠牲獣を解体しようとする一方で、自身を傷つけた。

犠牲祭初日、大都市イスタンブルの街角からも、地方のアナトリアからも、伝えられた光景は同じだった。自治体が明示した犠牲獣解体所に行かなかった市民は、通りで、家の門前で、歩道で、公園で、庭で、建設現場で犠牲獣を解体した。これらから流れた血液で、通りは血の池となった。

■血がマンホールを流れた
ベイレルベイの海岸では、ボートが接岸する船着き場の周りは真っ赤だった。ベイレルベイ・サバンジュ成熟研究所とサバンジュ警察宿舎との間を通る、周辺の街区から流れてきていると思われる小川から、犠牲獣の血液が海へと流れ出た。

ここ数年と同様に、今年も自治体が許可した駐車場や洗車場でも犠牲獣の解体が行われた。「この洗車場で犠牲獣解体できます。バージュラル区役所」と書かれた張り紙の下で行われた解体は注目を集めた。ここでは、解体を待つ犠牲獣と、解体された犠牲獣が隣同士に並んだ。恐がらないようにと目隠しされた犠牲獣は、空気中に強烈に感じられる血や肉の臭いと、研がれるナイフの音に恐怖を感じ、落ち着きをなくす一方で、助けを求めるように出す叫び声はぞっとするものだった。

セイランテペ街区で自動車工場のある一本の通りでは、犠牲獣解体のために車両通行止めとした。
共同で購入したという犠牲獣の所有者たちは、まず通りの真ん中にあるマンホールの蓋を開けた。血が道の外にあふれないように、マンホールの蓋から上部へ細かい砂で小さな壁がつくられた。動物たちは不衛生なアスファルトの上に寝かされて、解体された。この間、犠牲獣の所有者のひとりがマンホールの蓋の前に立ち、自治体警官が来ないかを見張った。

周囲の人たちの目の前で犠牲獣が解体された後、2人が手押し車とデッキブラシで、乾かないうちに血をマンホールへ流した。これと同様のことが、何頭かの犠牲獣に同じように行われた。禁止行為が行われた後、通りは水で洗われ、その後、マンホールの蓋が閉められた。

[中略]

■罰せられたのはたったの31人
繰り広げられたこの光景にもかかわらず、イスタンブル広域市警察は、犠牲祭初日に31人にしか罰則を科さなかった。寄せられた106件の苦情を検討した自治体警察局の警官は、規則を違反した18人の関係者を迷惑防止法に従って合計2250YTL(約133,000円)の罰金を、13人には合計806YTL(48,000円)の罰金を科した。広域市は警官が17人に警告を行ったことを明らかにし、監視は900人からなる165グループで行われたことを公表した。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:15290 )