テヘランにおける覚せい剤乱用への懸念、高まる
2008年12月11日付 Jam-e Jam 紙

【事件部】テヘラン麻薬取締警察長官は昨日、記者らを前に、テヘランでは今年の初めから200の麻薬製造・販売組織が壊滅したことを明らかにした。

 ジャーメ・ジャム紙の報告によると、テヘラン麻薬取締警察長官のセイエド・ジャヴァード・キャシュフィー大佐はこのように言及した上で、さらに次のように語った。

「数段階にわたる社会的安全計画の実施、首都テヘランの麻薬製造・販売組織のメンバーらの身元確認、ならびに死の売人たちの活動に関する情報収集により、今年の初め以降4万5千人以上の麻薬の売人がテヘラン各地で逮捕された。昨年に比べ、逮捕者数は37%増加しており、この増加は発見された麻薬の量との関係においても完全に明らかだ。実際、去年一年間で4439kgの麻薬が発見されたのに対し、今年の最初の8ヶ月間〔西暦3月下旬〜11月下旬〕ですでに6361kgの麻薬が発見されている」。

法の空白

 キャシュフィー大佐は、覚醒剤やクラックのような合成麻薬の使用が増加傾向にあることに言及し、この種の麻薬の押収量には目を見張るものがあるとした上で、「今年最初の8ヶ月間で3250人の覚せい剤の売人が逮捕された。統計的に言えば、85年〔西暦2006/7年〕及び86年〔西暦2007/8年〕に比べ547%の増加だ」と語った。

 同大佐はさらに、「残念ながら、合成麻薬に関する司法判断に関して言えば、法律上の不備が存在しており、このことが人々や各家庭の不安を煽っている。立法によって必要な対策が打ち出されることが期待される」と説明した。

 「首都テヘラン麻薬取締局の専門家らの調査によると、合成麻薬の使用者の平均年齢は20〜25歳で、深刻な警告であると捉えるべきである」。

 キャシュフィー大佐はこう述べ、さらに「手元にある資料によると、ときに15回以上も逮捕されているにもかかわらず、法の不備のために釈放され、その度に犯罪活動を再開している者もいる。わが国の若年層を守るためには、この問題に対し真剣な対応を取ることが必要だ」と続けた。

 首都テヘラン麻薬取締警察長官は、クラックという名の合成麻薬の乱用実態についても触れ、次のように語った。「今年の最初の8ヶ月間でクラック関係で逮捕された者の数は17909人だった。極めて純度の高いヘロインによって製造されるこの危険な薬物が乱用されつつあり、テヘランでは深刻な脅威となっている」。

〔後略〕

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( 翻訳者:阿部文美 )
( 記事ID:15388 )