占領地での殉教作戦、志願者の登録始まる
2008年12月30日付 E'temad-e Melli 紙

「闘う宗教指導者協会」は、イスラエルとの戦争への志願を表明するための登録フォームを、同協会ホームページに掲載した。

 この登録フォームは三択形式になっており、シオニスト体制との戦争に向けて「実戦」「金銭的支援」「宣伝工作」の三つの選択肢が用意されている。闘う宗教指導者協会のホームページに掲載されているこの登録フォームは、87年10月9日〔2008年12月29日〕のハーメネイー最高指導者の〔「我が国の責任者たちは自らの義務を実行に移すべきである」との〕ご命令に従う形で用意されたもので、1週間掲載が続けられる予定だ。同協会のホームページ・アドレスはwww.rohaniatmobarez.com。

 インターネット・サイト「アルボルズ」も四カ所で志願者の登録が始まったことを伝えている。この報道によると、大学生バスィージがこの志願者登録の実行機関となっており、全国の大学にある同組織の各事務所が登録作業を担う予定となっている。

 他方、テヘランから送り出される志願者らの第一陣のために、壮行会が二日後にも執り行われる予定との情報もある。

 その一方で、〔イラン・トルコ国境の町である〕バーザルガーン国境に向けて徒歩で行進することを企画している団体も、トルコ政府に対して国境をイラン人志願者らに対して開放するよう強く求めるための署名活動を、近々開始する予定だという。

 〔革命防衛隊元総司令官の〕モフセン・レザーイー公益判別評議会書記は、「もし政治的な考慮がなく、私が馳せ参ずることがパレスチナの人々の利益になるのであれば、今日にでも政府の役職をすべて投げ打って、48時間以内にガザに赴き、神の大義のためにジハードを行うのだが」と力を込める。

 レザーイー書記は、イスラエルがこのような蛮行に打って出た理由について、次のように指摘している。「シオニスト体制、及びシオニストたちが今回の行動に出た理由には、いくつかの点が考えられる。第一に、6ヶ月間の暫定的な停戦が切れたため、自らの条件を強要して新たな停戦をハマースに飲ませようと考えているのではないか」。

 「第二の理由として、今後10日から12日で、マフムード・アッバース・パレスチナ自治政府大統領の法的な在任期間が切れることから、ハマースに圧力をかけて、マフムード・アッバース大統領の任期を1年間延長させようと考えていることが指摘できる。彼らは、自治政府大統領の正当性について、ハマースと合意しようと考えているのであろう」。

 レザーイー書記はこのように述べ、さらに「第三の問題として、エスファンド月初旬〔2009年2月下旬〕に行われるクネセト(シオニスト体制の議会)の選挙が関係している」と指摘する。「カディマ党のライバルであるリクード党と労働党は、急進的な雰囲気を作り出し〔、ガザ侵攻を煽っ〕ている」。

 また「聖なる防衛の遺産と価値を守る財団」所長を務めるバーゲルザーデ大佐は、イラン労働通信とのインタビューの中で、いまや政治的な声明を出したり、救援作業をしたりすることで満足するようなときではないと述べた上で、「軍事的なオプションこそ、暴虐の限りを極めるこの敵を押さえつけ、殲滅へと導くことができる」と指摘している。

 さらに、体制関係者や大学教授、そしてイスラーム諸宗派大学のシーア派及びスンナ派学生らの呼びかけに応じ、また無防備なガザの被抑圧民を支援せよとのムスリム指導者〔=ハーメネイー最高指導者〕の求めに答える形で、「ガザを守り、殉教を愛する人々」と題された大学生・市民集会が、テヘラン諸大学の学生らの参加の下、開催される予定となっている。

 この集会では、ホラーサーン・ラザヴィー州最高指導者代理人を務めるアーヤトッラー・アラム=アルホダーが演説を行う。また、イスラーム諸宗派大学の学生らによる抗議文書が、イスラーム世界諸大学連盟に向けて読み上げられる予定だ。

 パレスチナ広場で本日10時半から12半にかけて、テヘランのハマース代表事務所の所員ら列席のもと行われるこの集会では、最終宣言文が読み上げられるだけでなく、占領地での殉教作戦に参加することを希望する志願者らの登録作業も行われることになっている。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15478 )