アリー・モタッハリー「もしハータミーかミール・ホセイン・ムーサヴィーが出馬した場合には、アフマディーネジャードを支持せざるを得ない」
2009年01月20日付 E'temad-e Melli 紙

今週日曜日、アリー・モタッハリー国会議員は、「アンサーレ・ヘズボッラー」〔「ヘズボッラー(神の党)の友」の意。体制の改革を訴える活動家の集会などを、ときに暴力的に妨害する極右集団〕がホセイニーイェ「ヤー・レサーラートル・ホセイン」で行った週の定例会合のゲストとして招かれた。

 国会文化委員会の委員を務めるモタッハリー議員は、この会合で第5次開発計画における文化政策について話すことを予定し、実際に同議員の発言の主要部分はこの問題に充てられていたが、出席者らからの書面での質問に答えるなかで、次期大統領選に対する自身の提案について説明を行う場面も見られた。

 同議員はまた、「なぜあなたは、革命の基盤に対して問題を抱えているようなメディア〔=改革派系のメディア〕とのインタビューに応じたりするのか」とのある出席者の質問に答える形で、この件に関する自身の立場を説明し、一部の原理派系メディアのスタンスに苦言を呈した。

 モタッハリー氏は1376年の選挙〔1997年の第7期大統領選挙。ハータミーが予想を覆して大勝した選挙を指す〕について触れ、次のように述べた。
1376年の時と同じようなことが起こらぬよう、われわれは自らの行動に注意を払うべきだ。われわれは当時、革命最高指導者〔ハーメネイー〕がナーテグヌーリー師〔当時国会議長〕〔に支持〕を表明されたことに対して〔有頂天になって〕、「師〔=ハーメネイー最高指導者〕が仰ったのだ、師が仰ったのだ」と繰り返した。

するとどうだろう、人々は「われわれが決めることなのだから、革命最高指導者が、革命最高指導者が、などと何度も連呼しないで欲しい」と〔反発的な〕態度を示した。その結果、なんとハータミー師が当選してしまった——それも高得票率で。そしてその後、革命に傷が付いてしまった。〔次の大統領選で〕こんなことが起きないことを、われわれは望んでいる。

だから私たちは言っているのだ。原理派は〔現政権に対して〕きちんとした評価・判断を下さねばならない、と。アフマディーネジャード氏の実績と他の人のそれとを見比べようではないか、原理派の指導者たちはじっくりと腰を据えて、どの選択肢が良いのか見極めるべきだ、と。

その結果、最終的にアフマディーネジャード氏に落ち着くこともありうる。しかし、きちんと検討を行い、この結論に至ったのだと最後に言えるようでなければならない。「師が仰った」を連呼すべきではない。この「師が仰った」の連呼が、最後に問題を引き起こすのだ。

人間とは「考える人」であるということを、肝に銘じるべきだ。だから、「師が現政権を支持されたのだから、すでに門は閉じられたのだ。他に何も議論することはない。原理派は〔他の可能性を〕調査し、検討し、〔他の候補者とアフマディーネジャードを〕比較する権利はない」などと、一部の人間が言うべきではない。このような物言いは、極めて危険だ。

 モタッハリー議員は選挙に対する自らの構想について、次のように述べた。
私が提案しているのは、〔アフマディーネジャードとは〕別の原理主義者二名からなる組み合わせを考えてみてはどうだろうか、ということだ。例えば、ヴェラーヤティー氏〔元外相、現最高指導者外交顧問〕を大統領選の候補者に、ガーリーバーフ氏〔元治安維持軍総司令官、現テヘラン市長〕を第一副大統領候補に、といった具合だ。

私たちが言っているのは、こういうのを提案してみるべきだということであって、アフマディーネジャード氏じゃダメだと言っているわけではない。私たちが言っているのは、〔大統領候補として〕どの案がベターなのか、検討してみるべきだということなのだ。

もちろん、ハータミー師あるいはミール・ホセイン・ムーサヴィー氏が出馬する可能性が強まっている現在、事情にある程度変化が生じているのも事実だ。もし、例えばヴェラーヤティー氏が出馬して、アフマディーネジャード氏が出馬しないというのであれば、結構、問題はない。向こう側〔=改革派陣営〕〔の立候補者〕が誰であってもいい、戦いにはなる。しかしもしアフマディーネジャード氏も、ヴェラーヤティー氏も——たとえばの話だが——出馬ということになり、その一方で向こう側〔=改革派〕からはあの二人〔ハータミーとムーサヴィー〕のうちいずれか一人だけが出馬するということになれば、原理派の票は二つに割れ、向こう側の票は一人に集中し、われわれは選挙に負けるということもあり得る。

それゆえ、もしハータミー師あるいはムーサヴィー氏が出馬するということになれば、つまりもし彼らのうちどちらか一方が出馬するということになれば、基本的にわれわれはアフマディーネジャード氏を支持しなければならないし、そうせざるを得なくなるだろう。


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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15671 )