オバマ大統領、就任後初の声明「いかなる前提条件もなしに、イランと直接交渉行う」
2009年01月24日付 E'temad-e Melli 紙

【政治部】米ホワイトハウスは、バラク・オバマ新大統領就任後初となるイランについての声明を発表した。「米新大統領はいかなる前提条件もなしに、イランと粘り強く直接の交渉を行うつもりである。」

 この声明は水曜日、ホワイトハウスのウェブサイトで発表されたもので、以下のような内容を含んでいる。
 オバマ大統領およびバイデン副大統領は、イランに選択を委ねる意向である。我々は、もしイランが核計画やテロ支援を中止するならば、我々はイランの世界貿易機関(WTO)加盟を歓迎し、経済支援や国交正常化に向けて準備を行なうといった見返り案を示すつもりだ。
 しかし、もしイランが問題行動を続けるようであれば、我々は経済制裁およびイランを外交的に孤立させる政策を強化するだろう。

 この声明にはさらに、「<交渉外交>を実施するにあたっては、我々の同盟国と協力していく。交渉の継続は、イランに関して1つの包括的な解決に至るために最善の方法となるだろう」と述べる。

 ヒラリー・クリントンも合衆国・新国務長官宣誓式において、気候変動という問題に精力的に関わっていくとともに、アラブとイスラエルの和平プロセスに真剣に取り組み、「イランなどの」アメリカの敵に対しても新たなアプローチを行っていく、と約束した。
 
 EU首脳は、米ホワイトハウスが前提条件なしにイラン政府と対話することを歓迎するとし、イランとアメリカの冷え切った関係に変化をもたらすような暖かい風が吹くことを希望すると述べている。さらに、核問題についての解決策を模索するアメリカ政府に協力する用意があると、文書や声明の中で強調している。

 ハビエル・ソラナEU外交・安全保障政策上級代表は、文書でバラク・オバマ氏に対し、新アメリカ大統領には中東における和平プロセスやイランとの対話などの難問への取り組みにおいて、素早い措置を投じることを期待していると伝えた。

 さらに同代表は、アメリカ新政権にはイランのウラン濃縮の一時停止に対する包括的見返り案の提示、同時にイランへの経済制裁における国際的な活動、措置を支持することが期待されると述べている。

 ソラナ代表はフィナンシャル・タイムズ誌に掲載された記事の中で、アメリカ新政権に対し、世界の外交問題や国際的かつ地域的な危機に対処する方法についての提案を示した。

 そのひとつが信頼関係であり、それはいかなる危機を乗り越えるにも必須のものであるとしている。同代表は、上記記事の中で、「対話を進める双方の不信は、イランの核問題に関わる相互協力が進展しない最も重要な要因となる」と発言した。

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( 翻訳者:榎本香菜 )
( 記事ID:15737 )