アンカラ一家殺人事件の真相、明らかに
2009年03月08日付 Zaman 紙

バトゥケントの高速道路脇で頭部を銃で撃たれた状態で発見された3人の遺体の謎が解決されないままに、同じ家族の一人が殺害されていたことが新たに明らかになった。昨日(3月7日)、 事件現場近くで一家の長男アブドゥッラー・オッカルさん(18)も遺体で発見された。

事件に関連して、1年前に殺されたウルス・バスタクシー従業員組合のムラト・オッカル組合長の親族I.Oが逮捕された。警察での尋問でI.Oは、アブドゥッラー・オッカルさん殺害については罪を認めたが、残りの殺人については容疑を否認しているという。ムラト・オッカル氏が家族に残した莫大な遺産が犯行の原因となったとされている。殺害前に容疑者がこの遺産の一部を、被害者の母ヌライ・オッカルさんが銀行口座から引き出したことが明らかになっている。捜査班は引き出された遺産金と事件で使われた凶器をまだ見つけられておらず、引き続き捜査が行なわれる。

バトゥケントで一家四人が殺害され遺体が道端に遺棄された事件にアンカラ中が震撼した。一昨日発見された三遺体に続き、昨日新たに四人目の被害者の遺体が見つかった。四人目の遺体は、先日遺体で発見されたヌライ・オッカルさんの長男アブドゥッラー・オッカルさん(18)で、母親、きょうだいらと同じ手口で殺害されていたことがわかった。遺産をめぐる争いが原因となったとみられるが、この事件の参考人として、警察は犠牲者のいとこのI.Oを逮捕。あいまいな供述を続けるI.Oはアブドゥッラー・オッカルさんが彼の母ときょうだいを殺害し、その後自分が彼を殺害したことなどを述べている。I.Oはいとこらと叔母と共に犯行前に銀行から19万リラ(1045万円)を引き出しており、犯行が金銭のために行なわれた可能性を裏づけた。

イスタンブル線のユヴァ地区バイパスで一昨日午前中に、一発の弾丸を頭部に受けて殺害された状態でヌライ・オッカルさん(40)、オッカルさんの長女シェイマ・オッカルさん(15)、次男オスマン・ユスフ・オッカルくん(10)の遺体が発見され、凶悪な犯行の様子が浮かび上がった。
捜索にも関わらず行方のわからなかった長男のアブドゥッラー・オッカルさん(18)を見つけだすため警官らは、母子三遺体の発見された場所で警察犬を導入した大規模捜査を開始。その後間もなく捜査員らが約1km離れた川底でアブドゥッラー・オッカルさんの遺体を発見した。発見後にまず行なわれた検証ではアブドゥッラーさんも家族らと同様に頭部を撃たれて殺害されていることが判明し、事件現場に残された携帯電話からI.O容疑者が拘束された。I.O容疑者は警察署での取り調べにおいて、当初は犯行を否定していたものの、示された証拠を前にすると一部白状し始めた。またI.O容疑者はアブドゥッラーさんの殺害については犯行を認める供述をしているものの、アブドゥッラーさんの母親と二人のきょうだいを殺害した件については一貫性のない供述をしているという。

I.O容疑者は、三つの犯行がアブドゥッラー・オッカルさんによるものだと述べている。I.O容疑者は、アブドゥッラーさんが銀行口座から金を引き出した帰りに母親と自動車の中で口論となり、自動車から降りて母親と二人のきょうだいを殺害したのだと供述している。I.O容疑者は「彼は私のことも撃とうとしたので、もみ合いになった。彼の手から銃を奪おうとしたら突然発砲した」という内容の供述をしているが、供述は捜査結果にそぐわないという。一方、法医学局で検死を終えたオッカル家四人の遺体が親族らに返された。遺体は今日(3月8日)ユヴァ地区で埋葬される。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:15943 )