ハーメネイー最高指導者、ターラバーニー・イラク大統領と会談:「偽善者たち」のイラクからの国外追放に期待
2009年03月01日付 E'temad-e Melli 紙


アーヤトッラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者は土曜日午後、イラクのジャラール・ターラバーニー大統領とその随行団と会談し、イランとイラク両国民の古よりつづく極めて深い関係、及び文化的・歴史的・宗教的共通性に触れ、次のように強調した。「両国の間に存在するこのような良質かつ豊かなバックグラウンドを考えるならば、さまざまな分野において両国関係を自然な形でますます発展させること、そして両国が取り結んできたこれまでの合意をきちんと実行することが必要だ」。

 同師は、イラン・イスラーム共和国はイラクの永遠の友人であるとした上で、「イラクの将来は、われわれにとってもつねに重要だ。イランは可能な限り、イラク政府の安定と同国の安全のために努力してきたし、今後もそうあり続けるだろう」と指摘、さらにイラクがもつ天然資源に触れた上で、「イラクには物的・資金的な支援は必要ない。イラン・イスラーム共和国としては、さまざまな領域で培ってきた経験や成果をイラクの同胞たちに供与することができるだろう」と語った。

 アーヤトッラー・ハーメネイーはその上で、「もちろん、イランとイラクの親密な関係とその拡大に対して、強い敵意をもつ人々がいることも事実だ。一部の誘惑や教唆に気をつけなければならない」と指摘、米英軍ならびに両国の治安専門家のイラク駐留はイラクのためにはならないとの見方を示した上で、「占領軍は可能な限り速やかにイラクから撤退すべきだ。彼らの撤退が遅れれば遅れるほど、それだけイラク国民が被る害も大きくなるからだ」と力を込めた。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、「占領者たちは今、イラクに長期ないしは永続的に駐留を続けるべく、準備を行っている。これは大変危険だ。イラク当局者はこの危険に気付かねばならない」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイーはまた、「外国人どもは、イラクの進歩と繁栄を望んではいない。彼らはイランとイラクが親密になることを快く思っていないからだ」とも述べた。

 同師はイラク大統領に向け、さらに「大統領閣下、ならびに首相のマーリキー氏に期待するのは、これまでの両国間の合意の実施に向け真剣に取り組んでいただきたいということだ」と述べ、「偽善者たち」〔※イラン反体制組織モジャーヘディーネ・ハルグ(MKO)のこと。イラン・イラク戦争でフセイン体制に協力し、それ以降イラク国内に基地を有してきた〕のイラクからの追放に関する両国間合意に触れた上で、「〔両国間で取り交わされた〕この決定は行動に移されねばならない。われわれはそれ〔=MKOがイラクから追放されること〕が現実のものになることを期待している」と強調した。

 アーヤトッラー・ハーメネイーは、「偽善者たち」は悪の根源であるとの認識を示した上で、EUがテロ指定リストから彼らを除外したことに触れて、「このEUの決定は、テロリストであるかないかは西洋にとって一つの取引契約上の問題に過ぎず、テロリストの現実の行動とは何ら関係がないということをよく示している」と指摘、さらに「ヨーロッパ諸国はこのような決定を下したにも拘わらず、他方で偽善者たちの国内受け入れを拒んでいる」と続けた。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15952 )