ラーリージャーニー国会議長、スーダンを訪問:スーダン大統領への支持を表明
2009年03月08日付 E'temad-e Melli 紙


アリー・ラーリージャーニー国会議長は金曜日、テヘランで開かれたパレスチナ支援国際会議に参加した各国の高官団を率いる形で、先週ハーグの裁判所によって逮捕命令が出されたスーダン共和国のウマル・アル=バシール大統領に支持を表明するために、ハルトゥームに向かった。

 ラーリージャーニー議長は、イスラーム・アラブ諸国の議会関係者52名からなる訪問団の団長としてスーダンを訪問、訪問の目的はスーダン大統領、政府、及び国民への断固たる支持と、ハーグ裁判所の判決に対する抗議を表明するためだと発表した。

 ラーリージャーニー議長は金曜日午後、スーダン大統領府でウマル・アル=バシール大統領と会談し、「〔ハーグ国際刑事裁判所が〕偽りのスーダン問題を取り上げているのは、イスラエルの犯罪行為に対する調査をはぐらかすことが目的だ」と語った。

 イラン国営通信の報道によると、ラーリージャーニー議長はその上で、「スーダンは進歩的な立場を有し、抑圧主義諸国やシオニスト体制との戦いで正しい戦略を採用する、イスラーム世界でも際立って優れた国だ」と述べた。

 同議長はまた、スーダンがもつ発展へのポテンシャルを指摘した上で、「欧米諸国はスーダンの進歩に動揺している」と強調、さらに「アメリカのような大国や欧州諸国の今回の行動は、〔中東〕地域における新たな冒険主義を意味していると、われわれは考えている。それは、ムスリムに対する一種の侮辱だ」と言明した。

 「アメリカはなぜ、シオニスト体制の犯罪行為、さまざまな時代を通じて繰り返されるパレスチナ、特にガザ人民の殺戮に対して、何の行動も取ろうとしないのか」。

 ラーリージャーニー国会議長はこのように疑問を呈し、さらに「なぜアブー・グレイブ、ブラック・ウォーター事件、2万人ものイラク人の米刑務所への投獄、そして自らの将来に対して何も手を打とうとしないのか」と続けた。

 ラーリージャーニー議長はまた、今回の訪問団には搾取との闘いにおいて、中東でも選りすぐりの有力運動で活躍し、大きな成果を挙げてきた人々が参加していると指摘し、「イスラーム諸国はスーダンの側にいるということを西洋諸国に対して見せつけるために、われわれはイスラーム諸国の一員としてスーダンを訪れた」と述べた。

 同議長はさらに、これは単なる外交辞令ではないとした上で、「これは、われわれ一人一人の心の底から出てきたことばだ」と語った。

〔中略〕

 ラーリージャーニー国会議長は記者団を前に、ハーグの裁判所からスーダン大統領に対する拘束命令が出されたことについて、イスラームに対する陰謀であり、ムスリムに対する一種の侮辱だとの認識を示し、法的観点からはいかなる正当性もないと述べた。

 「アッシャルクル・アウサト」紙の報道としてイラン学生通信が伝えたところによると、同議長はまた「この命令はムスリムに対する一種の政治的侮辱であると、われわれは考えている。われわれは米政権に変化が生じたことから、このような態度を目にすることはもうないだろうと期待していた。果たしてこれが、ムスリムに対する新たな視点というものなのだろうか。これはムスリムに対する侮辱ではないのか」と訴えた。

〔中略〕

 今回ラーリージャーニーのスーダン訪問に同行したのは、シリア国会議長、スーダン国会議長、ハマース政治局のムーサー・アブー・マルズーク代行、パレスチナ国民議会のアル・ザアヌーン議長、パレスチナ国民戦線の指導者アフマド・ジャブリール、パレスチナのイスラミック・ジハード運動指導者ラマダーン・アブドゥッラー、パレスチナ法制定議会のアフマド・バル副議長、ヒズブッラー評議会のムーサウィー委員、及びイラン国会アフヴァーズ選出のナーセル・スーダーニー議員などであった。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16018 )