家族保護法案、改正:第一夫人の許可なき複婚、やはり禁止
2009年04月20日付 Jam-e Jam 紙

【社会部】国会司法委員会副委員長は、第一夫人の同意なき複婚について定めた家族保護法案第23条は、〔法案から〕すでに削除されていることを明らかにした。

 アリー・エスラーミーパナーフ司法副委員長はファールス通信の取材で、「家族保護法案」の条項に関して、家庭裁判所の関係者らが参加して開かれた会議に言及し、「家族保護法案は依然として司法委員会で検討中である」と述べた。

 エスラーミーパナーフ副委員長は、「家族保護法案第23条および第25条の削除は、すでに第1次審議で司法委員会および国会本会議で議題に上り、賛成を得て可決されている」と述べ、さらに「家族保護法案第23条および第25条は法案総則から削除され、同法案第23条で扱われている複婚に関しては、1353年〔1974年〕の家族保護法の規定によるものとされた」と続けた。

 同副委員長はその上で、「第23条および第25条が再び法案に戻されることになれば、再び議論・審議し直さなければならない」と話し、「今のところこれら二つの条項は〔法案から〕削除されているが、第2次審議でこれらの条項が議題に上った場合には、再び審議し直す必要がある」と念を押した。

 同副委員長は、「一夫多妻制は社会において否定できない事実」と述べつつ、「複婚に関しては、婚姻それ自体のみが問題となっているのではなく、他にも重要かつ根本的な諸問題が含まれている」と話し、さらに次のように指摘した。「家族保護法案の目的は〔最初の婚姻によって成立した〕第一の家族の保護を目的としている。それは、複婚によって第一の家族とその基盤に害が及ぶ危険性があるためである」。

「複婚によって第一の家族のまとまりが崩壊してしまうことや、それによって子供たちに悪影響が及ぶこと、さらに男性から女性への遺産分配をめぐってトラブルが生じることなども、複婚に関する重要な問題に含まれる」。

 司法副委員長は「いかなる男性も、複数の妻たちに対して公平さを守ることは決してできない」と述べた上で、次のように話した。「複婚の条件として、イスラーム法は妻たちに対して公平さを守るよう定めているが、それが守られることは決してないだろう」。

 同副委員長は、「複婚をめぐる金銭的、及び法的な問題については裁判所に委ねられるとしても、そこで公正さが守られているかどうかについては、第一夫人を措いてそれを判断することのできる者はいない」とし、さらに「同じ屋根の下で共に暮らしてきた夫婦のみが、公正さが守られているかどうかなど、互いの重要な道徳上の問題に関して意見を述べることができるのだ」と指摘した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
関連記事(家族保護法案総則、可決される)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:16284 )