トルコ・アルメニア「正常化」に向けて、ロードマップ作成
2009年04月24日付 Hurriyet 紙

この件に関し、まずは委員会が設置される。細部について話し合うために両国に外交関係が築かれるだろう。今後は代表部が開設され、国境について協議される予定である。

トルコ・アルメニア関係の正常化に向けて、両国で一致したと公式に伝えられた「ロードマップ」は、まずは委員会を設置し、またこの委員会が国境の開放や外交関係の構築といった多くの細かな作業を行っていくことを内包しているのが明らかとなった。アルメニアとの「ロードマップ合意」は、まず一昨日の深夜にアンカラで発表され、エレヴァン(アルメニアの首都)でも後から同様の発表があった。さらに両国の仲介を行ってきたスイスの外務省からも同様の発表がなされた。タイイプ・エルドアン首相とアリ・ババジャン外務大臣は、今回の発表の一昨日晩に、事態の進展をともに見つめていた。両者の会見は3時間に及んだ。

■ アルメニア政府は「共同声明」と発表

アルメニア外務省はインターネットサイトで、今回の発表を「共同声明」として公表したが、トルコ側はこれを単独発表とした。アンカラの中央政府はこの行為によって、アゼルバイジャンに対し「あなた方はアルメニアと共同声明を行った」と言う機会を与えないで済むと計算したが、エリヴァンのアルメニア政府にはこの態度は通用しなかった。アメリカ政府は三国の声明に支持を表明した。トルコとアルメニア両政府は、ナゴルノ・カラバフ問題において前進が記されず、アゼルバイジャンからここ最近反発が高まっているとの理由で、両国の関係正常化を盛り込んだ議定書を「ロードマップ」として作成することに合意した。このように期限を区切らない継続的な協議に関し、好意的な計画が作り出された。

外交関係者の非公式な情報によると、この過程で二国間では税金、通商、国境、歴史、そして外交に関する問題についての委員会が設置される。あらゆる問題の詳細について、この各委員会で協議がなされる。外交関係について、考えられるシナリオの一つは、トルコとアルメニアの在グルジア大使がお互いに、アンカラとエレヴァンを行き来するというものだ。もう一つとしては、互いの首都で代表部を開設することが予定されている。トルコの関係者たちは、両国の関係がより早期に進展するため、公式な外交交渉が重要であるとの見解を述べた。

■ カラバフの定義

アルメニア側の国境は開かれていることから、国境の開放に関する決定は、交渉の進展によりトルコが下すことになるだろう。関係者達は国境の開放が「段階的」なものになるかについては分からないとし、「国境は開くか閉じるかだ」と話している。国境の開放について、アルメニアがカラバフについて投じる措置が重要な役割を担うことになる。アメリカの圧力により、カラバフ問題に関する最初の進展が夏の半ばに生じると期待されている。アゼルバイジャンのイルハム・アリイェフ大統領は、5月6日にはロシアのメドヴェージェフ大統領と、5月7日にはアルメニアのセルジ・サルキシャン大統領と会談を行い、それが重要な意味を持つことになると報じられている。

■ カルスを承認

アルメニアの憲法にはトルコへの領土要求に関する条項がある。しかしこのことが協議の過程でマイナスに作用するとは予期されていない。両国とも国連に加盟しているため、アルメニアも「現状」として、トルコの国境を承認する姿勢でいる。またアルメニア政府は、この過程で旧ソビエトとトルコ両国間で国境に関して合意されたカルス協定について、議論せずに承認する予定である。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:16286 )