お粗末な強制捜査のお粗末な結末―イスタンブル・ボスタンジュ銃撃戦
2009年04月28日付 Hurriyet 紙

イスタンブルで昨日(27日)の朝、目も覚めるような拳銃の発砲音と爆発音を伴った強制捜査が行われた。そして信じられないような過ちの連鎖の結果、「たった1人のテロリスト」がベテランの巡査部長を殉職させ、通りすがりの1人の若者を殺害し、7人の警官と1人のカメラマンを負傷させた。約6時間続いた強制捜査の結果、最終的には殺されて捕らえられた一人のテロリストは、殉職した巡査部長から奪った無線で組織の宣伝を行った。何百もの銃弾が撃たれた流血の強制捜査や信じられない過ちの数々は次の通りである。

イスタンブル警察が、5月1日が無事すぎるようにと昨日(27日)朝にかけて行った強制捜査は、数々の過ちが重なり、ボスタンジュを戦場に変えた。6時間続いた衝突でアジトにいたテロリストと巡査部長1人、若者1人が命を落とした。テレビのカメラマン1人、通りすがりの市民1人と警官7人が負傷した。強制捜査で犯した、信じられないような過ちの数々は以下の通りである。

過ちの連鎖は、最初の衝突で始まった。

警察はアジトの強制捜査を行った際、中に何人のテロリストがいるか、またどれだけ武装しているかをよく把握していなかった。建物に入った警官らに、アパートの中から発砲し、爆弾を投げたテロリストは、最初の衝突で1人の巡査部長を殉職させ、警官3人を負傷させた。

この一撃で警察が引き下がると、テロリストは手にした無線で何時間もの間組織の宣伝を行い、また警察側の指揮命令を無線が切られるまで聞いていた。

強制捜査が始まるや殉職した警官は、事件現場で後方支援を行い、周辺で警戒態勢を取ろうとしていた。しかしすでに手遅れだった。拳銃の音や爆発が鳴り響き、野次馬やマスコミが事件現場に殺到した。

アジトが見つかったエマーネト通りのプナル・アパートでは、強制操作の前に住民避難がなされなかった。衝突の途中でアパートの住人らはアパートで身動きが取れなくなった。アパートの住人らは6時間もの間、死者や負傷者がでた衝突に巻き込まれていた。

カメラマンが見ていた犯人の姿を、射撃官らは見ることができなかった。

エマーネト通りを通行止めにした警察は、アジトの裏側の窓に面するメフメト・シェヴキ・パシャ大通りのことを忘れていた。衝突が続く間、自動車、バスは大通りを走り続けた。

テロリストはこの大通りに面した窓から2つの手榴弾を投げ、銃身の長い拳銃を発砲した。この発砲で1人を殺害し、3人を負傷させた。

記者たちは様々なカメラレンズをとおして、テロリストが窓から外にむかって発砲するのを見ることができた。しかし警察の射撃官らは、強制捜査に参加したにも関わらず、誤った配置のせいでこの機会を逃した。

アジト近くまで入り込んだテレビのカメラマンらは、強制捜査の模様を生放送で流した。警察が家の入口でとっている安全対策や屋上に配置された射撃官らの姿が、テロリストがテレビを見て、警官の配置を把握する可能性も否定できないまま、画面に映し出されていた。

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:16320 )