ハーメネイー最高指導者、コルデスターン州の熱狂的な人民を前に演説:「庶民的で質素、人々の痛みを知り、堕落や特権意識から距離を置く人を大統領として選ぶべし」
2009年05月13日付 Iran 紙


【政治部】イスラーム、革命、そしてイランにとって強固な要塞たるコルデスターンは昨日、ハーメネイー革命最高指導者の訪問を大々的に歓迎し、興奮と歓喜の渦に巻き込まれた。誇り高く、高い文化を有し、愛情にあふれた信仰篤きコルデスターン地方の人民は、コルデスターン史上例のないほどの英雄的行動によって、革命と国家の理想をシーア派とスンナ派が一体となって防衛していく姿勢を、その最も美しい形で示した。

 市民によるイスラーム革命最高指導者歓迎式典は、サナンダジのパースダーラーン通りにあるナショナルパークの向かい側からハーメネイー師を乗せた車両が登場した、午前11時に始まった。コルデスターンの勇敢な男女、清らかで熱い心を胸に秘めた青少年たちは待ちに待ったこの日、「神は偉大なり」の歓声を上げながら、指導者の歓迎に酔いしれた。コルデスターン地方特有のやり方でハーメネイー最高指導者を出迎えた彼らによって、パレードのルートはさながら、指導者への愛が荒れ狂う大海のごとき様相を見せた。

〔中略〕

 市民らによる歓迎パレードが終わると、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は数時間も前からサナンダジのアーザーディー広場で同閣下の登場を待ちわびていたその他数万人の信仰篤き革命的なコルデスターン人民の前に現れた。アーヤトッラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者はサナンダジのアーザーディー広場及び周辺の通りに集まった大群衆に対し、誠意と愛にあふれた盛大な歓迎に感謝の意を表した上で、高い文化を有したコルデスターン州の信仰篤き人民の忍耐強さ、聡明さ、そして努力を讃えた。同師はまた、国民としての誇りを守ることの重要性を強調した上で、善良なる大統領選候補者たちの中から最も適切で、最も善良な人物を大統領として選ぶ際の基準について、説明を行った。

 イスラーム革命最高指導者は、きわめて重要かつ根本的問題であるところの国民としての誇りを持つためにはどうしたらよいかについて説明を行い、国民としての誇りこそ、気高く躍動的な社会の真の生命の現れに他ならないとし、外国に抵抗する際の重要な要素の一つであると述べた。

 同師はその上で、「自らの歴史、文化、存在に劣等感を持たず、自尊心と希望に満ちあふれた目で、自らの持てるもの、伝統、慣習、歴史、誇りを見つめる国民こそ、国民としての栄誉を享受する者である。これは、聖クルアーンのお言葉に従えば、信仰に立脚することで実現される。なぜなら、栄誉とは神、神の預言者、そして神を信仰する者の特性だからである」と述べた。

〔中略〕

選挙は国民にとって大いなる試練

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は演説の別の箇所で、選挙は国民にとって大いなる試練であるとした上で、次のように指摘した。「大統領選挙に人民が積極的かつ全面的に参加することが、きわめて重要である。それは国民としての名誉と誇りを高め、国の耐性を強めることにつながる。それはまた、欲深く、陰謀を好み、堕落と混乱を狙う敵どもを失望させることにもなる」。

 同師は、憎しみに満ちたイラン国民の敵どもが選挙にきわめて神経質になっていることを指摘した上で、「敵は約一年前から徐々にプロパガンダ活動を開始し、まずは選挙の中止を画策してきた。もちろん、そのような試みが成功するはずはない。彼らは一時、国会選挙でもこのようなはかりごとを練ったことがあったが、偉大なる神と国民の意志によって、彼らの策謀は無化された」と語った。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、外国人どもの次なる望みは、投票に国民が参加せず、選挙が寒々しい雰囲気の中で行われることだとした上で、次のように強調した。「賢明なるイラン国民は、敵の望みとは正反対に、積極的、熱烈、かつ聡明に、また高い意識をもって、投票に参加するだろう。選挙は国民の名誉であり、国民としての誇りを高めるための手段であり、また国民的発展の指標でもあると考えているからだ」。

 革命最高指導者は、大統領にはきわめて大きな権限が託されており、それだけにホルダード月22日〔6月12日〕に行われる選挙の重要性も高いとした上で、「偉大なるイラン国民は、国政の意志決定に自らが関わることができる、その権利があるということをしっかりと認識している。もし自らの選んだ大統領に意志とやる気さえあれば、なんと大きな貢献を〔国民に〕果たすことができるのかということを、きちんと知っている」と述べた。

選挙で最も重要なのは、人民の参加

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、大統領選挙で何よりも重要なのは人民の幅広い参加であるとした上で、「次期大統領選挙で次に重要なのは、護憲評議会による厳格な審査を経て立候補資格を認められた立候補者たちの中から、人民が最も善良な候補者を選ぶことだ」と指摘、さらに次のように付け加えた。「護憲評議会が発表した立候補者はみな、善良な者たちばかりだ。しかし大統領を選ぶといった重要な問題に関し、最低限のことで満足してはならない。そうではなく、様々な指標を吟味した上で、善良なる候補者たちの中から最も適切で最も善良な候補者を選ぶべきなのだ」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、自分は候補者個人に関していかなる意見も述べないと断った上で、最も善良な大統領候補者を選ぶ際の重要な基準として、国民に呼びかける形で次のように述べた。「国の痛みを理解できる人物、人民の痛みを知る人物、人民の痛みを痛みとして感じることのできる人物、人民に対して誠実な人物、質素な暮らしぶりの人物、そのような人物を選びなさい。自らだけでなく、家族や近しい人々も堕落や特権意識、浪費癖に無縁であるような人物がよい。なぜなら、国の責任者たちが特権意識や贅沢に耽るようなことになれば、それは大いなる災厄となるからだ」。

 同師は、国の責任者たちが贅沢や浪費から距離を置くことの必要性を説く中で、今年を「消費のあり方を改める方向へと歩を進める」年であると命名したことに触れ、次のように付け加えた。「浪費を根絶し、〔節約を〕文化に高めるためには、何年も努力を続けることが必要だ。しかし、自らやその近しい人々が浪費家であるような人間が国の責任者になれば、当然のことながら、このこと〔=浪費の根絶〕で国民に奉仕することは不可能だろう」。

 イスラーム革命最高指導者はこれまでの話を要約して、次のように強調した。「これらを基準として、自覚をもって、候補者たちの中から最も善良な人物を探し出し、その上で意中の人物に投票しなさい。そうすれば、神もあなた方に報償を授けるだろう」。

立候補者たちは中傷攻撃を控えよ

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はまた、自らの見解の宣伝に忙しく動き回っている尊敬すべき候補者諸君に向け、公平さを保ち、〔ライバルたちへの〕中傷を控え、真実に十分注意を払いながら選挙活動を行うよう呼びかけ、次のように述べた。「立候補者たちは時に、国の置かれた状況や経済問題に関し、人々を不安にさせるような、事実とは異なることを述べることがある〔‥‥〕」。

 同師はさらに、立候補者たちに次のように諭した。「この種の中傷的な発言――おそらくは事実誤認から出たものであろうが――を口にする者に対して、関心を抱く者は誰もいないだろう。そうであるが故に、尊敬すべき候補者諸君は、事実とは異なるような発言によって一般世論を傷つけるようなことのないよう、気をつけられたい」。

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16455 )