トゥルキャン・サイランと最後の別れ―政府から葬儀に参加なし
2009年05月19日付 Milliyet 紙

生活近代化支援協会(ÇYDD)のリーダーであったトゥルキャン・サイラン教授のなきがらが、ズィンジルリクユ墓地に埋葬された。

サイラン教授の遺体はテシビキイェ・モスクでの葬儀の後に何千人もの人々の行列に付き添われズィンジルリクユ墓地へと運ばれた。コーランの詠唱と祈りと共に遺体が埋葬された。

初めに息子のチャーラヤン氏とチュナル・オルゲ氏が母親の遺体に土をかけた。土をかける作業の間、人だかりができた。その後、シシュリ区長ムスタファ・サルギャル氏、ÇYDD役員と奨学生たち、そして数人の市民がカーネーションやバラやヒナギクを供えた。

葬儀に参加した女性たちの一部は教授が好んだヒナギクのブーケを供えるために待つ姿も見られた。参加者たちは、「さようなら、アタテュルクの娘よ」と書かれたサイラン教授の写真入り横断幕を掲げた。

墓の回りにはトルコ国旗や、「5月19日にひとりのサイランが土に還り、その種子を受けた何千ものトゥルカンたちがこの祖国で生まれるだろう」と書かれた横断幕が掛けられた。遺体が埋葬される間、遺族や親交のあった人々、さらに一部の市民がこらえきれず涙を流していた。

ÇYDDのリーダーであったトゥルキャン・サイラン教授の葬儀はテシビキイェ・モスクで行われ、政治家、芸術家、学識者、ÇYDD関係者を含む多くの人々が参列した。

サイラン教授のなきがらはリュトゥフィ展示ホールでの式典の後、テシビキイェ・モスクに運ばれた。参列者が多いためテシビキイェ・モスクの中庭はいっぱいになり、中庭にもモスクの外にも人だかりができた。

中庭には大きなトルコ国旗が掲げられ、「さようなら、アタテュルクの娘よ」と書かれたサイラン教授の写真入り横断幕の他、「我らはみなサイランだ、みなトルコ人だ」「5月19日にひとりのサイランが土に還り、その種子を受けた何千ものトゥルカンたちがこの祖国で生まれるだろう」、「安らぎの中で逝かんことを」「法律に隷従せず」などのフレーズが目を引いた。

葬儀に参加したリゼ選挙区の無所属国民議会議員で元首相のメスト・ユルマズ氏は、遺族にお見舞いを伝えた。同氏は報道陣に向けた発表で「お悔やみを申し上げます。トゥルカン・サイラン教授に神のご加護を。このモスクの中庭がこのように混み合うのを見るのは初めてです。サイラン教授は教育における貴重な貢献に加え、共和国の番人としての象徴的な人物のひとりとして常に思い出されることでしょう」と話した。

共和人民党(CHP)書記長オンデル・サブ氏は以下のように述べた。「共和国が手にしたものと民主的・世俗的国家のため、そして世俗主義の保護と監視に自らを捧げた、聡明な同志でした。しかし残念ながら彼女は健康や手助けや保護を要した時に、まったく相応しくない苦悩に直面させられたのです。我々の国の、未来に向けて消すことのできない非礼の一つです。サイラン教授のような人間は先駆者です。子供たちは彼女のような人々がこの世に残したものから恩恵を受けるでしょう。」

また第一軍司令官エルギン・サイグン将軍は混雑のためサイラン教授の柩に近付けず、哀悼の意を遺族に伝えるようサイラン教授の孫に頼んだという。

■ 芸術家たちの思い

葬儀のためテシビキイェ・モスクを訪れた芸術家の一人メルテム・ジュムブル氏は、ÇYDDで長い間サイラン教授と共に働いたという。故人を知るひとりとして、長生きして欲しかったという気持ちを打ち明け、「彼女とこの道を歩きたかった。とても悲しい。冥福を祈ります」と話した。

ベルギュザル・コレル氏は、「いつかは起こる事とはいえ、サイラン教授の死にとても悲しんでいます。この国は非常に困難な時期を過ごしているが、ここにいる人々はみな近代的生活を支持しており、サイラン教授が教育を受けさせた子供たちもいます。ですから私は希望を持っています」と述べた。

またハリト・エルゲンチ氏は、「とても愛し、成功者と思っていた人物を失い悲しみの中にいます。誰もがいつかこの世からいなくなります。私たちは何のために生きていて、何をするべきなのでしょうか。何をすれば世界がより良くなるでしょうか。サイラン教授はこう自らに問い掛け、精一杯の、充分すぎる事を成しました。模範的な人物です。冥福を祈ります」と話した。

(中略)

■ 政府から参列者なし

エルゲネコン捜査で身柄を拘束され後に解放された、元国家安全保障評議会書記長で退役将校のトゥンジェル・クルチュ氏も葬儀に参列した。同氏はエルゲネコン事件の首謀者であると主張されていた。CHPのデニズ・バイカル党首も参列し、モスクで市民の手を握っていた。第一軍のエルギン・サイグン司令官も参列した。しかし、政府からは誰ひとり参列しなかったことが注目された。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:16491 )