レーンEU拡大担当、「35項目中10項目で交渉開始はよい前進」
2009年06月10日付 Yeni Safak 紙

欧州委員会はトルコのEU加盟交渉に粘り強く支援を続けている。EU拡大担当委員のオッリ・レーン氏は一昨日の記者会見で「2006年以降、35の改善項目のうち10項目を完了させ交渉を継続させてきた。国内の経済危機やEUとの関係緊張にも関わらずこれらが実現したのは良い結果だと思う。今後重要なのは、両者がコミュニケーションを継続し、国内の選挙はさておき基本的人権を実現するための改革に改めて着手することだ。表現の自由、信教の自由はもっとも重要な課題である」とした。

■ 刑法第301条が功を奏す

「思想の自由は刑法第301条の改正によって改善されているが、メディアにおける自由についてはまだ疑問の余地が残る」と述べたレーン氏は「課税問題が、チェコが欧州連合の議長国である今期中に解決することを望む。その他の項目も検討中だが、今期に完了できないものは次期スウェーデンの議長の期間に持ち越されるだろう」と話した。「キプロスで国連安保理決議に基づいて実施されている、二つの枠組み・社会をもち、政治的公平性を維持する連邦国家を基盤とした具体的な解決策の模索を我々も支援する」とした。

またレーン氏は、トルコがEUとの交渉を進めるうえでは二つの課題に取り組む必要があるとし、一つ目は国内改革の推進、二つ目はキプロス問題における恒常的な解決を支援することだと述べた。

■ 信教の自由において具体的な施策を

レーン氏は、2009年中にトルコに期待するものは何かという問いに対し下記のように回答した。「報道の自由、表現の自由、バルトレモス総主教の地位やハルキ(ヘイベリアダ)にある学校の解禁などのように、信教の自由を拡大させ、基本的人権において具体的な一歩が踏み出されることを望む。ワクフ法の変更は重要であるが、十分ではない。組合法案が一刻も早く国会を通過するのは重要であるが、年内に政党解散に関してヴェネチア基準にもとづいた憲法修正が行われる必要がある。」

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:16657 )