フランスにおける「トルコの季節」企画に暗雲
2009年06月18日付 Milliyet 紙

 ギュル大統領がスポンサーへの食事会を中止したことは、フランスで計画されている「トルコの季節」の先行きが危ぶまれている。この企画が中止されれば経済的な代償は大きなものになりうる。

 「トルコの季節」の企画では、トルコとフランスの文化省が6月30日にに「開催」を宣言することが見込まれていたが、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が、そしてアブドゥッラー・ギュル大統領が、フランスの反トルコ的な態度に対しとった反応が原因で先行きは不透明なものとなっている。フランス側のトルコの季節実行委員会は「逆の情報が入らない限り準備を今まで通り続けていきます」と話しているが、フランスのトルコ外交筋はアンカラの決定に従って行動すると話すに留まった。

 ギュル大統領は昨日チャンカヤの官邸で行われるはずであった食事会を前日に中止した。エルドアン首相は、先週NTVに対して行った声明で、フランスのニコラ・サルコジ大統領の欧州議会選挙キャンペーン期間における反トルコ的な態度について、「恰も、我々にフランスでトルコの日というような催しを恵んでいるかのようだ。仲間達に『どうするかちょっと検討してみよう』と話した。トルコにこのように接する指導部とこのことに関して何ができるだろうか」と話した。
 ル・フィガロ紙に掲載された記事には、「ギュル大統領がスポンサーに対してふるまうはずであった食事会がぎりぎりになって中止されたことはトルコ側の不快感を示している」と話した。紙面で「ジャック・シラク前大統領の発案として話題となったこの催しをサルコジ現大統領は嫌った」と書かれた。
 フランスではトルコの季節の準備が止まり、トルコから来る青信号が待たれているといわれている。エルドアン首相が、企画は中止になりうるとほのめかしたため、こうした中止がもたらしうる問題について話し合われている。
 予定されていた展示会やコンサート、会議といった催し物のために予約されていた多くの会場、トルコからフランスへ持ち込まれる物品にかけられた保険等に関して、多くの損害賠償訴訟が持ち上がってくるかもしれないと言われている。

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( 翻訳者:百合野愛 )
( 記事ID:16725 )