EU加盟交渉、ようやく一歩前進―33項目中第11番項への進捗
2009年06月30日付 Radikal 紙

トルコのEU加盟交渉において課税分野の交渉が開始された。これで交渉中の項目は11に増えたこととなる。

3年前の項目吟味の会議によって開始されたトルコのEU加盟交渉において課税に関する項目が交渉開始され、全33項目中11項目が交渉中となった。

国務大臣で代表交渉者のエゲメン・バウシュ氏は、課税分野の交渉を開始するために開かれた政府間会議の後に設けられた合同記者会見の場で、「トルコはゲームをルールに従いプレーすると決めている。試合が続いている際、新しいルールも取り入れるのは反発を招く対応する」と述べた。

バウシュ氏は、トルコが実行予定の諸改革により懸案中の項目に関しても交渉を開始するかどうかの基準を満たすよう対応すると決めていると述べ、EUへの要求として、「技術面では交渉開始可能な項目を政治的な理由で阻害しないこと及び項目吟味の報告が未公表の9項目を一刻も早く結論付けること」を挙げた。

またトルコが今年の初めに発表した国家プログラムに沿う形で改革を行い、加盟のプロセスが「双方の責務の遵守により目標が達成できる見込みだ」という点を強調した。

さらに同氏は課税分野の交渉開始のための尽力に関して今期の議長国であるチェコとEU委員会に感謝の意を表明し、30日深夜に議長任務を引き継ぐスウェーデンとも可能な限り多くの項目を迅速に交渉開始する意向であるのを明らかにした。教育文化、経済金融政策、エネルギー、公共入札、社会政策、雇用、環境に関する項目において交渉開始の準備が完了あるいは準備中だという。

またバウシュ氏はエネルギーに関する項目の交渉開始を否認したギリシャ系キプロス(キプロス共和国)を「地中海の美しい太陽の恩恵を受け他のEU諸国を圧迫しているエネルギー危機の被害を受けていないこの小さなEU加盟国は、交渉を妨害することで4億9千万のヨーロッパ人のエネルギー需要を危機にさらそうとしている」と延べ批判した。

同氏は、ある質問に対し、(マルマラ海にある)へイベリア島における聖職者学校再開設を「対等な国民であるギリシャ正教徒の要求に応える」という事柄として評価しており、憲法もしくは法律に適合する形でどのようにこの要求に対応するかを調査中だと話した。ギリシャ共和国に居住する少数派トルコ系国民もいくつかの要求への対応を待っており、この件が「同時進行の前向きな措置」として解決されることが望まれるという。

■ 民間裁判所における軍人の裁判について

EU委員会の拡大分野総合担当者であるマイケル・レイ氏は、トルコ大国民議会(TBMM)で可決された、一部の犯罪では軍人を民間の法廷で裁くことに向けた是正に関して意見を求められ、「軍に対する文民統制は、加盟共同文書におけるトルコの(実現するべき)優先事項に含まれている。この点でトルコがヨーロッパの基準に達することは非常に重要だ」と述べた。

同氏は、TBMMで可決された法案を調査する機会を未だに得ていないが、トルコが正しい方向へ一歩進んだと信じている、と語った。さらに同氏は、トルコのEU加盟に向けた責務を遂行している際、「より広範な政治的合意を可能にする方法に注視すること」も重要であると述べた。またチェコ共和国のヤン・コホウト外相は、議長国を務める最後の日にトルコとの課税分野の交渉を開始できたことを非常に嬉しく思うと述べた。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:16840 )