エルドアン首相の息子ビラル、兵役短期金納制を活用し、入隊
2009年07月01日付 Hurriyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の息子ビラル・エルドアンは、21日間の短期兵役を行うためブルドゥルの第58歩兵教育部隊に、昨日17時ガードマンを伴い入隊した。

 レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の二男で、ワシントンの世界銀行に勤める29歳のビラル・エルドアンは、国民の義務を、ブルドゥルの第58歩兵教育隊に短期入隊することで果たすため、昨日17時に「名誉少佐兵舎」にやってきた。ビラル・エルドアンは、ブルドゥル県選出の公正発展党国会議員バイラム・オズチェリキ、家族ぐるみの親友ムスタファ・ギュンドアンと共に、06RHE10というナンバーの黒いホンダ車でブルドゥルの部隊を訪れた。ビラルには、首相府所有の06PR7015ナンバーの自動車に乗ったガードマンが同行した。明るい青のシャツと短髪で注目を引いたビラル・エルドアンはスーツケースと書類をガードマンから受け取った後、軍隊の前に集まったブルドゥル県の人々に挨拶を行った。「御無事で、除隊を」という言葉がかけられたことに対し、感謝の意を示したエルドアンは、「我々は義務を遂行する」と話した。
ビラル・エルドアンは、軍隊の入り口において任務に就いている兵士から、チェックを受けた。この時そばに近づいた子どもが、ビラル・エルドアンに軍人が首に掛けて使用するための迷彩柄の財布を贈った。贈り物に感謝の意を示したエルドアンは、新聞記者の質問を受け、「ご存じの通り我々は、在外居住トルコ人対象の兵役義務を行うためここにいる。私は強く感謝している」と話した。エルドアンはチックを受けた後、入隊した。エルドアンを部隊に引き渡したムスタファ・ギュンドアン氏は、「私は彼らの家族ぐるみの親友だ」と話した。

■預金保険基金会長の息子も入隊
預金保険基金(TMSF)のアフメト・エルチュルクの息子メスト・エルチュルクも短期兵役を行った。TMSFのアフメト・エルチュルク会長は、ブルドゥル県のラマザン・タシュアルトゥン財務官、イブラヒム・シムシェキ県特別行政局長と共に息子を軍隊へと見送った。
 アフメト・エルチュルクが、ジュネーブで暮らしていると話す息子同様に、緊張していたことが注目された。アフメト・エルチュルクに気づいた新聞記者らに、「私が兵役についたなんて、言わないでください」と笑いかけた預金保険基金会長は、息子にドアのところで別れを告げた。エルチュルク会長は、「私は幸せだ、息子が兵役についた。あらゆるトルコ人の若者のように、息子が兵士になったことに私は誇りを感じている。私は幸せだ。すべての家族に対しアッラーがこのような幸せを授けますよう」と話した。

■合計5500人の短期兵士
 今回は短期金納制兵役召集の第115回目であり、5500人の国外居住者が、本日(1日)早朝から入隊し始めた。第一弾として入隊した1200人の兵士は、ブルドゥルの兵舎に十分なスペースがないという理由で、部隊が所属するアンタリヤの第3歩兵教育旅団へと送られた。兵舎の前でテントを張って野宿していた数多くの新聞記者は、早朝から日光の下ビラル・エルドアンの入隊をカメラに収めようと待機した。

■我々はただ知り合いになりたいだけ
フランスから短期兵役のためやってきたフェルハト・ドアン、メフメト・ドアン、ムラト・アクバシュとドイツからきたギョクハン・カヤは、首相の息子ビラル・エルドアンと同時期に兵役を行うことは、自分たちにとって喜ばしいことであると述べる一方、「国の問題を話すのではなく我々はただ知り合いになりたい」と話した。国外居住トルコ人の兵士らは、「誓いの式典で我々の首相を見ることができ、更なる幸せである」と述べた。

■金曜日が入隊最終日
短期兵役を行う者らは、7月3日金曜日まで入隊することになる。今回は7月10日金曜日に誓いが行われる予定だ。国外で3年間以上滞在した者に認められる権利(短期兵役)を利用する者らは、5112ユーロを支払い、21日間兵役を行う。国防省は、この料金を前金もしくは最大4回分割で徴収している。

■婿も同じ兵舎にいた
短期兵役が行われる唯一の部隊である第58歩兵教育部隊「名誉少佐兵舎」では、今日までNBAのバスケットボールプレーヤーであるヒダーイェト・チュルクオールやイブラヒム・クトゥルアイ、サッカー選手のエムレ・ベレズオールといった数多くの有名人が兵役を行った。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の娘エスラの夫であるベラト・アルバイラクも、同兵舎で2006年に短期兵役を行った。エミネ・エルドアンは、娘エスラ・アルバイラクと共にブルドゥルを訪れ婿の誓いの式典に参加した。

■長男の共同経営者
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の息子ビラル・エルドアンを部隊へと引渡し、自身を家族ぐるみの親友であると述べるムスタファ・ギュンドアンは、首相の長男アフメト・ブラク・エルドアンが設立した海事・貿易株式会社の共同経営者であることが明らかになった。トゥルクワァズ海事は、2006年に100万トルコリラ(6200万円)で設立された。アフメト・ブラク・エルドアン、首相の妹ヴェスィレ・イルゲンの夫ズィヤ・イルゲン、そしておじであるムスタファ・エルドアンがそれぞれ25万トルコリラ(1550万円)の資金を提供し、それぞれ株式の25パーセントを所有することとなった。アフメト・ブラク・エルドアンの妻セマ・エルドアンの父であるオスマン・ケテンジは15万トルコリラ(930万円)で株式の15パーセント、家族ぐるみの親友であるムスタファ・ギュンドアンも10万トルコリラ(620万円)で10パーセントを所有している。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:16844 )