サルコジ大統領、フランス人女性の解放を要求
2009年07月08日付 E'temad-e Melli 紙

【エッテマーデ・メッリー】フランス大統領は、先週イランにおいてスパイ容疑で逮捕された仏人女性教師を直ちに釈放するよう要求した。ニコラ・サルコジ大統領は、このような容疑には根拠が無く、事実に反するものだとしている。

 クロチルド・レスさん(23歳)は、イランを出国する際に空港で逮捕された。フランス外務省によると、この女性は5ヶ月間エスファーン大学でフランス語を教えていたという。

 AP通信の報道によると、サルコジ大統領はパリで報道陣に対して、「このフランス市民が速やかに釈放されることを望んでいるが、本件についての詳細は分かっていない」と述べた。

 仏外務省の声明には、「フランスは、7月1日にイランによってフランス大学関係者が逮捕されたことを厳しく非難する。イラン当局が(彼女に対して)主張しているスパイ容疑は、納得できるものではない」と述べられている。

 今回のフランス人逮捕は、在テヘラン英国大使館のイラン人職員数名が逮捕され、イラン・イギリス関係が極度に緊張した状態に置かれている中、発生した。

 ベルナール・クシュネル仏外相もこれについて、「彼女にかけられたスパイ容疑は、無意味で無根拠だ」と述べた。同外相は、「彼女は他の人々と同じように、イランで発生した数十万人規模のデモを見に行って、その写真を撮っただけである」と述べ、さらに「イラン大使を呼び、クロチルド・レスさんを直ちに釈放するよう要請した」と続けた。

 フランス外交筋によると、エスファハーン大学の教務補佐として〔フランス語の〕教育に携わっていたレスさんは、テヘランからベイルートに向かう際に空港で逮捕された。このフランス人女性は、イラン大統領選の選挙結果に抗議してエスファハーンで行われたデモの現場に居合わせたことも、逮捕の原因になった模様である。

 AFP通信の報道によると、レスさんにスパイ容疑がかけられた原因はイラン情勢についてメール交換を行っていたことだと、一部のフランス当局筋は証言しているという。また、仏外相は彼女にスパイ容疑がかけられた原因について、携帯電話でデモの写真を撮りそれを送っていたことだとしている。

 仏外務省の声明によると、仏政府はレスさんの逮捕を全てのEU加盟国に通知し、この件についてEU全体が協力して対処するよう求めたとのことである。

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( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:16928 )