学生ら、テヘランのドイツ大使館前で抗議集会
2009年07月12日付 Iran 紙

ドイツの裁判所でヘジャーブを身につけたエジプト人女性が殉教を遂げたことに抗議するイラン人大学生らによる集会が、数百名の学生参加の下、テヘランにあるドイツ大使館前で行われた。

 団結強化事務所、大学生バスィージ、大学生イスラム協会連合、独立大学生イスラーム諸協会連合、及び正義を求める学生運動などの学生組織の呼びかけで、ドイツでヘジャーブ女性が殺害されたことに抗議する目的で開かれたこの集会で、学生らは「メルケル、メルケル、恥を知れ、恥を知れ」、「シオニストの人種主義者に死を」、「ドイツの人種主義者に死を」などのシュプレヒコールをあげながら、ドイツの裁判所内でエジプト人ヘジャーブ女性マルワ・アッシャラビーニーさんが殺害されたことへの自らの怒りと嫌悪の念を顕わにした。

 集会参加者らはまた、「殉教した我が姉妹よ!お前の血は抑圧主義諸国の藁の宮殿の土台を崩壊させるだろう」、「人種主義者に死を」、「ヨーロッパの人種主義者に死を」、〔‥‥〕「残忍な殺害:これがヨーロッパの人権の論理」、「ヘジャーブ女性の殺害こそ、ヨーロッパ人権の象徴」、「人種主義は永遠の罪」、「殉教した我が姉妹よ、お前の道は続く」などと書かれたプラカードを掲げた。

「西洋の人種主義者どもは、どの面下げて人権を語っているのだ」

 集会の続きで、「首都テヘラン大学生バスィージの立場を明確にする会議」の書記を務めるエフサーン・ヤーヴァリー氏が演説を行い、「エジプト人ヘジャーブ女性を殉教に至らしめた西洋の人種主義者どもに対してわれわれが問いたいのは、お前たちはムスリム女性を夫とその子供の目の前で殉教させておきながら、どの面下げて人権なるものを語っているのか、ということだ」と語気を強めた。

 独立大学生イスラーム協会政治書記のメフディー・トゥースィー氏も、駐テヘラン・ドイツ大使に対して各学生組織のメッセージをドイツ首相に届けるよう要求しつつ、同国の指導者らに向けて、「マスウード・ラジャヴィー〔反体制組織MKOの指導者〕を育て、アシュラフ基地〔反体制運動を行うためにMKOがイラク国内に設置した基地〕を設置したのは、あなた方ではなかったか。ビロード・クーデターを起こすためにイラン国内に設けたあなた方のアジトは、最近になって摘発を受けている。あなた方のこのような行動は、イランの開明的な学生たちの意識からぬぐい去られることは決してないだろう」と気勢を上げた。

 報道によると、集会に参加した学生たちはトゥースィー氏の演説終了後、人種主義やシオニストたちに反対するスローガンをドイツ大使館前のアスファルトに書き込み、エジプト人ヘジャーブ女性マルワ・アッシャラビーニーさんがドイツの裁判所で殺害された事件に対する怒りと嫌悪の念を示した。

西洋人種主義諸国の大使館閉鎖を要求

 集会の終わりには、エジプト人ヘジャーブ女性がドイツ裁判所で殉教を遂げたことへの抗議を表明する、イラン人学生らによる決議文が読み上げられた。決議文は、イラン・イスラーム共和国の政府関係者に向けて、次のように述べられている。「今日達成されねばならないのは、西洋諸国による国家テロに対して、イスラーム諸国が行動において連帯するために、全方位的な努力を行うことである。そのためには、今ある能力すべてを活用することが必要だ。この犯罪行為の首謀者たちの裁判が行われるまで、これらの国々の大使館を閉鎖し、我らが親愛なる祖国から大使たちを追放するべきである」。

 また、ドイツでエジプト人ヘジャーブ女性が殉教を遂げたことを受け、全軍総司令部文化担当副司令官のセイエド・マスウード・ジャザーイェリー准将も、今回の事件を非難し、ドイツ政府は10億人規模の〔全世界の〕ムスリムに対してきちんとした説明を行うべきだと述べた。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16950 )