黒海地方各地で大雨・洪水、死者すでに6名
2009年07月15日付 Hurriyet 紙


首相府トルコ緊急事態管理局は、オルドゥ、アルトヴィン、バルトゥンで起きた洪水、氾濫、土砂崩れによって、6人が死亡、11人が負傷、1人が行方不明であると発表した。

管理局の発表では、大雨が原因となり、黒海地方のいくつかの県で、洪水や氾濫が起きたという。また、洪水、氾濫、土砂崩れがあった県の県庁から得られた情報を、次のように発表した。

「オルドゥ県ペルシェンベ郡ボアズジュック村で土砂崩れによって一軒の家屋が倒壊し、ファディメ・ドゥルムシュオールさん、カーディル・ドゥルムシュオールさんが亡くなった。洪水と氾濫で負傷した11人も、オルドゥ中央病院とファトサ公立病院で治療を受けている。負傷者の命に別状はないという。」

アルトヴィン県シャヴシャット郡で洪水に巻き込まれた4人が死亡した。8人の行方不明者のうち洪水で流されたミニバスに乗車していたとされていた4人は、バスに乗っていなかったことが明らかになった。この4人は公設市場で遺体で発見された。行方不明者のうち、女児1人は無事救出された。他の行方不明者を救出するため、県の災害救援部隊による捜索・救助活動が続いている。

捜索活動に参加するためエルズルムの隊員20人、車3台がアルトヴィンに向かった。洪水が原因で、橋2基、家屋1軒、工場1軒、干草置き場1つ、家畜小屋1つ、ミニバス1台が水没した。

バルトゥン市と周辺の郡で家屋100軒と事務所30軒に浸水した。この地域でも建設機械60台を用いて、20人の隊員が排水活動を続けている。

■アルトヴィン知事「4人の遺体を発見、行方不明者1名を捜索中」

洪水によって流された家の下に取り残されて亡くなったリュトフュイェ・アジァルさん、ディルダル・デミラルさん、オズゲン・デミラルさん、マーヴィヌル・ドゥルムシュさんの遺体が発見された。行方不明の1人は現在捜索中である。行方不明とされていた他の人々は、生存が確認された。

この災害について会見をしたアルトヴィン県ムスタファ・イェムリハルオール知事は、次のように述べた。

「昨日(15日)16時30分、ティグラット川パザル地区で、政府水事業地区事務局によって建設された堤防2つが、大雨によって倒壊しました。川は。堤防により作られた川幅が狭かったため氾濫した模様です。決壊した堤防の近くに家があったリュトフュイェ・アジァルさんが死亡しました。その息子オルハン・アジァルさんは負傷者として、アルダハン公立病院に搬送されました。堤防が決壊したころに公設市場にいたディルダル・デミラルさん、その孫セリム・デミラルさん、マヒヌル・ドゥルムシュさんは洪水で溺れてしまった様です。ディルダル・デミラルさんの遺体は後に発見されました。今日(16日)、新たにマーヴィヌル・ドゥルムシュさん、オズゲン・デミラルさんの遺体が見つかりました。他の方々の遺体は捜索中です。」

イェミルハルオール知事は、災害救援部隊のほか、県特別管理局から派遣された作業チームと軍警察(ジャンダルマ)による捜索活動が続いていることを述べ、アルダハンからも応援を要請したという。エルズルムからは30人の捜索救助隊を派遣してもらったと語った。

それ以前に、シャヴシャット市ナジ・キョルオール市長による発表で、洪水で行方不明者は9人のうち、2人の遺体が発見され、他の7人が行方不明のままであると明らかにされていた。

■バルトゥン川の氾濫

洪水が直撃したバルトゥンでは、夜中予想されていた雨は降らなかったが、雨水で水量の増えたバルトゥン川で、朝、氾濫が起こった。ヤル橋、ケメル橋付近で、氾濫が原因となって、多数の家屋と事務所が浸水した。バルトゥン県とバルトゥン市役所が昨日(15日)昼に行った警告の結果、人々は家屋と事務所から避難し、川岸に置かれていた建設機械は高い場所に引き上げられていた。

■アバントで浸水

ボル県のアバント自然公園への公道上にある村で、川の氾濫により約50人が自宅に取り残された。浸水した家やペンションに滞在していた人は、ブルトーザーのシャベル部分に乗せて救出された。アバント湖へ前2キロの地点で起きた土砂崩れのため、交通閉鎖された。

夜、激しさを増した降雨によって、アバント自然公園への公道上にあるデレジェオレン村とアクチャアラン村で、川岸の家が浸水した。川の氾濫の結果、ペットボトル工場、民家、ペンションに取り残された人々を救出するため消防隊、自治体の防衛隊が救出活動を行った。川岸にあるペットボトル工場は完全に浸水し、残された12人は、はしご車によって救出された。民家に残された人は、ブルトーザーのシャベル部分に乗せて救出された。民家に取り残された人は「神よ、私たちを助けてください」と訴え、恐怖の中、助けを求めた。あるペンションで残された家族もブルトーザーのシャベルで救出された。そのうち父親は障害のある子供を抱えながら、ブルトーザーのシャベルに乗った。濡れた子供が震えているのが分かった。

アバント湖の入り口の2キロメートル前の地点で土砂崩れが起こった。土砂と木々で塞がれた道路を開通するため、ボル市と道路局のチームが活動を開始した。アバント湖への道は午前1時から交通閉鎖されたが、アバント―ムドゥルヌルートを使って、交通は確保されている。

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( 翻訳者:三村麻衣 )
( 記事ID:16955 )