北キプロスの小学校で夏期コーラン学校開講?―教師組合は猛反対
2009年07月18日付 Milliyet 紙

北キプロス・トルコ共和国(KKTC)で初めて、夏期に「宗教の知識」教育という名称のもと、32の学校でコーラン学校を開講するため、宗務庁と国民教育省との間の議定書が交わされたが、それが原因で、北キプロスで騒ぎがおきている。

教師組合はコーラン学校開講に激しい反対を表明し、「知識と文化の源である学校が、ひとつの宗教的な修道場へ変えられることを決して許さない」と発表した。一方、ケマル・ドゥリュスト国民教育相は、コーラン学校は世俗的な教育システムにふさわしいものとして行われると述べた。ユスフ・スイチメズ宗務長官も、「コーラン学校は教団によるものではなく、公的組織によって運営される」と主張した。

キプロス・トルコ教師組合のシェネル・エルジル書記長は、締結された議定書を承認しないことを明らかにし、「学校は教育の場である。これらを、世俗的な教育システムの外にあるものに、決して引き渡さない」と述べた。

「公正発展党(AKP)はトルコで行っていることを、北キプロスにも広めようとしている」というエルジルは、続けて、「教師として、私たちは、コーラン学校が学校に入ってくることに決して許可を与えない。組合として、学校の管理者に呼びかけます、学校を彼らに開放しないようにと」と述べた。8月1日に始まり8週間続くことが決まったコーラン学校の授業は、教師と四年制神学部卒のイマームが行うという。

■穏健イスラムが浸透しつつある

他方で、社会主義者民主党(TDP)のメフメト・チャクジュ党首も「穏健イスラム」モデルが北キプロスでも少しずつ、実行されているとし、以下のように続けた。チャクジュ党首は「この文化を知らないキプロスのトルコ国民の生活様式とものの考え方に対し、圧力をかける動きである」とのべ、これをひとつの文化的占領であることを指摘した。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:16976 )