ハシェマ(イスラム風水着)と競技用水着は紙一重―フランスでの禁止の波紋
2009年08月13日付 Zaman 紙
右が近年流行のハシェマ(イスラム風水着)
右が近年流行のハシェマ(イスラム風水着)

ハシェマが衛生的ではないという理由から、ハシェマを着てプールに入るのを許可しない人たちが、オリンピックなどで活躍する女性アスリートたちを賞賛している。そのアスリートたちの水着とハシェマとの間の唯一の違いは腕があらわになっているかどうかである。もしハシェマが衛生的でないとするなら、オリンピック主催者らを訴えるべきである。なぜなら、アスリートを筆頭に、たくさんの人々の健康を脅かしているからだ。どうだろうか?

今日インターネットサイトではハシェマを着たフランス人女性の悲劇を伝えていた。私たちの国でもたびたび起こる悲劇が35歳のキャロルに降りかかった。ハシェマを着て公営プールで泳ぐことが許されず、その理由が「衛生上の問題」とされた。まず報道の内容を検討してみよう。「改宗しイスラム教徒となった35歳のフランスズ・キャロルさんは住んでいた村の公営プールで、ハシャマを着て泳ごうと思った。フランスの首都パリに近いエメラインヴィレ村に住んでいたキャロルさんは、泳ぎに行く前まずプールの管理所へ電話し、ハシェマを着て泳いでもよいかと尋ねたことを明かした。

プール管理所側はハシェマを着て泳いでも何ら問題ではないと明言したと述べたキャロルさんは、「娘たちと一緒にハシェマを着てプールで一時期は泳ぎました。しかし今年突然、泳ぐのを許可されなくなった。理由を問うと「衛生上の問題」とされたと話した。17歳でイスラム教徒となった、現在35歳の女性は、ハシェマで泳ぐことを許可されなくなった本当の理由は政治的理由であると話した」

トルコでもこのような話はたびたび起こる。公営のプールでもプラーベートのプールでも。公営やプライベートなプールで、ハシェマを着ていたためにプールで泳ぐ許可が得られなかった人は数多い。これらの何人かについては夕方の報道で見ることができるが、ほとんどは話題にさえならない。総じてイデオロギー上の不安から取られた行動への理由として、「衛生上」という言葉がもち出されている。これが正しいかどうか議論すべきだ。なぜなら国際オリンピックで泳いでいるほとんどの女性アスリートがハシェマと似た水着を着用し、頭も帽子をかぶっている。唯一の違いは腕が出ているか出ていないかだ。

ハシェマが衛生的でないなら、この水着も衛生的ではないとすべきだ。この主張が本当に認められたら、全身を覆うタイプの水着をきて泳いでいるアスリートのそれぞれの健康は危機にさらされていると考えなくてはいけない。つまり、「ハシェマは衛生的ではない」といっている者が間違っているか、あるいは全ての女性アスリートの健康が脅かされていることになる。あなたはどちらが正しいと思いますか?徹底的にプロである組織(オリンピック協会)が行なっていることか、もしくはイデオロギーにそれをおおい隠す装いを求める者のいいわけか?

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:17188 )