「先の騒乱は、共和国体制を狙い打ちにしたもの」:ジャアファリー革命防衛隊総司令官
2009年09月22日付 Jam-e Jam 紙


【政治部】「革命防衛隊は、革命〔というねじを回す〕多目的ドライバーのような存在である。世界中のどの正規軍組織とも比較することはできない」。

 これはモハンマド・アリー・ジャアファリー革命防衛隊総司令官(少将)が述べた一文である。8年間にわたる「強要された戦争」で司令官を務めた同総司令官は、「聖なる防衛」週間を目前に控えた先日、ジャーメ・ジャム紙とのインタビューに臨み、革命防衛隊が創設以来果たしてきた様々な役割について語った。

 ジャアファリー総司令官は革命防衛隊は革命組織であり、かつ人民組織であると強調し、「革命防衛隊は決して、利己的な動機から自らの革命的使命とは無関係な事柄に関与したことはないし、またいかなる任務であれ、自らの意志で関与を決意したこともない」と語った。

 同総司令官〔‥‥〕は続けて、革命防衛隊は革命と人民に奉仕するだけの存在であり、何らかの物や場所を所有するような立場にはないとも力説した。

 ジャアファリー総司令官はさらに、革命とその存続・名誉が喫緊の課題となるときはいつでも、革命防衛隊は現場に馳せ参じると述べ、先の選挙後の混乱について、次のように述べた。「この第一級の陰謀は、共和国体制を狙い打ちにしたものであった。それは、イスラーム共和国における選挙制度の信頼を永遠に貶めることを狙っていた」。

 同総司令官はその上で、「反対派の首領たちや、先の反乱を裏で謀略を練っていた者たちは、完璧なるイラン・イスラーム宗教社会にあっては、共和国体制が文字通りの意味で存続する限り、人民の票を通じてその主権に入り込むことは不可能であるということを熟知していた。それゆえ、彼らはあらん限りの力を尽くして、人民の票に疑問を投げかけようと画策したのだ」と指摘、さらに「思い起こせば、イマーム〔・ホメイニー〕閣下はいつも、自己を見失った国内の逸脱分子のことを懸念しておられた。外国の陰謀のことなど、まったく恐れてはいなかった」と語った。

革命防衛隊は創造的で疲労を知らぬ、信仰を自らの糧とする集団だ

 ジャアファリー総司令官は、サッダームによるイラン侵攻記念日・聖なる防衛週間に際し、ジャーメ・ジャム紙の質問に答える形で、イラン・イラク戦争終結後、革命防衛隊が設定した目標とそのための計画について、次のように語った。
革命防衛隊は、ジハードと血と炎の中で経験した革命的な勇気・誠実さのお陰で、〔‥‥〕今日の世界でも希有な存在へと成長した。

革命防衛隊は創造的で疲労を知らぬ、信仰を自らの糧とする集団であり、革命を防衛するためならば、いかなる領域であれ、信仰による熱意と前線突破能力を維持〔しながら、活動に邁進〕する所存だ。

 ジャアファリー総司令官はその上で、さらに次のように指摘する。
ご存知のように、革命防衛隊は戦争終結後、平和の時代には役に立たぬ無用の戦争機械として倉庫にしまわれるどころか、むしろ迅速に自らのポテンシャルを戦争終結後の状況に適応させ、生産・開発・建設の領域に進出していった。

橋梁やトンネル、道路を建設し、開発から取り残された地域に上水道をのばし、ダムを造るなどして、力強い輝きを示した。また、国防省—その主要幹部も革命防衛隊出身の者たちだ—と協力して、世界的に見ても壮大な近代兵器生産プロジェクトを開始した。いまや世界中がこのプロジェクト〔の偉大さ〕を認め、嫉妬している。

さらに、多くの革命防衛隊出身者が、学術、テクノロジー、通信、文化、社会の各方面に進出している。数千人にも及ぶ防衛隊出身者の彼らは、革命防衛隊で育ち、成長した者たちであり、学術・文化・経済・政治など様々な領域に進出し、革命に忠実な勢力として、今日さまざまな地点で奉仕に従事している。彼らには防衛隊との組織的なつながりはないが、しかし信条的・思想的な観点からいえば、革命の防衛にともに従事していると言える。

多くの殉教者のご加護により、革命防衛隊は事実上、人間を作る工場、革命のための幹部育成学校となっており、その成果は社会の各層に散らばり、おのおの人民と国家の発展のために努力している。われわれ革命防衛隊は、聖なる防衛の時と同じジハードの精神を維持し、精神的な動機にもとづいて仕事を行っている。彼らは現世主義的にも、利益第一主義に陥ってもいない。もちろん、つねに例外はあるし、今後もあるだろう。

 ジャアファリー総司令官はインタビューの続きの中で、我が国の経済ないしは政治の分野に「軍事的な極」が作られる可能性はどれだけ高いかとの質問に対し、次のように答えた。
この質問には、二つの点から回答することが可能だ。一つは、革命防衛隊は革命組織であり、かつ人民組織であって、本質的に軍事組織ではないということだ。つまり、軍事的、ないしは守備隊的なアイデンティティだけをもっているわけではないということだ。

革命防衛隊は、戦争のときには軍事的側面が強くなったが、それ以外ではむしろ、革命的側面が支配的であり続けてきた。それは、一つの社会現象、人民組織なのである。世界中のどの正規軍組織とも比較することはできない。なぜなら、それは今日の世界で唯一特殊な現象なのであり、様々な社会組織とも相通じる性格のものだからだ。

革命防衛隊は、革命〔というねじを回す〕多目的ドライバーのような存在である。戦争中・イマーム存命中には、革命防衛隊は諜報活動もしていたし、危機的な状況にあっては対テロ活動・内戦抑止活動のために、国内治安活動も行っていた。また発展から取り残された地域・村落での建設活動に従事し、時に国境地域や戦闘地域にある一部の都市の行政を担ったこともある。さらに、文化的な雑誌の発行もした。文化的・政治的な出版物を広く取り扱ったり、政治分析を扱う冊子の発行も行った。また、戦争映画の支援を行ったこともあるし、その他革命とその思想的境界の防衛に資するような活動を数多く行ってきた。

そして戦争終結後も、同じような目的意識から、国が背負っている重しを取り除くために、経済・文化の領域に〔積極的に〕進出した。〔‥‥〕このような活動への革命防衛隊の進出を、国は強く必要としていたのだ。

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17517 )