最後の「オスマン皇位継承権者」エルトゥールル・オスマン氏、97歳で死去
2009年09月24日付 Zaman 紙


■オスマン帝国の皇位継承権をもっていたことのある最後の一人であったエルトゥールル・オスマン・オスマンオール氏は、どこに埋葬されるのだろうか?

入院先の病院で亡くなった最後の王子(注)、エルトゥールル・オスマン・オスマンオール氏(97)の遺体は、土曜日昼の礼拝のあとにスルタン・アフメト・モスクで行われる葬儀ののち、マフムト2世廟の敷地内に埋葬されることがわかった。

腎臓病を患い入院していたイスタンブルのアメリカ病院で、昨日夕方亡くなったエルトゥールル・オスマン・オスマンオール氏(97)のために、親族らはオスマンオール氏のテシュヴィキエの家で弔問を受けている。家の前で待っていた記者らに対し説明を行った義弟のマフムト・タルズィ氏は、オスマンオール氏の葬儀は、土曜日の昼の礼拝のあとにスルタン・アフメト・モスクで行われると話した。タルズィ氏によれば、葬儀の礼拝ののち、オスマンオール氏の遺体はマフムト二世廟に埋葬されるという。

タルズィはオスマンオール氏について次のように語った。

「彼はこの国の土を非常に愛していました。トルコに来るたびに『ここが私の国だ』と言っていました。トルコのパスポートが発行されたときも、『今日が人生最高の日だ』と言っていました。ご存知の通り、彼は何カ国にも滞在し、彼にパスポートを発行したいとする国もありました。しかし彼は『私の国はトルコだ。ほかの国を受け入れることはできない』と言っていました。本当に立派な人でした。」そして、埋葬のあと、墓所でコーランの読誦が行われる予定だと述べた。

スルタン・アブデュルハミト2世の孫の孫であるアブデュルハミト・カユハン氏も、「非常に悲しい気持ちでいっぱいです」と話した。

[訳者注]オスマン帝国では皇位継承権者に対し、シェフザーデ(プリンス、王子)の称号が用いられた。亡くなったエルトゥールル氏はオスマン帝国滅亡前の生まれなので、かつてシェフザーデであった。

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:17519 )