10月14日のサッカー・アルメニア戦にそなえ、ブルサに「戒厳令」
2009年10月03日付 Milliyet 紙

アルメニア・ナショナルサッカーチームがトルコを訪問すると同時に厳重な警備体制がとられ、ホテルおよびトルコでの移動ルートは極秘となる。また10月14日に試合がおこなわれるブルサでは次々に対策が講じられている。

トルコとアルメニアのナショナルチーム間で10月14日にブルサ・アタテュルク・スタジアムにて行われる国際試合に先立ち、総動員体制がとられた。セルジ・サルキシャン・アルメニア大統領が国際試合を観戦する可能性を考慮し、大統領府、外務省、内務省とサッカー連盟は連携してその準備にあたっている。

サルキシャン大統領の(ブルサでの)国際試合観戦は、あくまで「国境が開かれる」ことを前提としているが、トルコとアルメニアの関係改善を目的とする議定書が10月10日チューリッヒで署名されれば、この可能性はさらに大きくなると見られている。大統領府関係者は、連盟に「サルキシャン大統領が試合を観戦することを想定して準備してもらいたい」としている。外務省もことの展開を注視している。

内務省とブルサ県警は、先週行われたブルサ・スポーツとディヤルバクル・スポーツの試合で起きた暴動の後、アルメニアとの国際試合に関し行動を開始した。「サルキシャン大統領が試合へ来なくても、一部狂信的グループがアルメニアへの抗議を準備している」という情報を得ている治安担当者は、対策についてサッカー連盟と共同作業入った。

■ホテルと移動ルートは秘密に

一方、「(ディヤルバクル・スポーツ戦での)騒動を受け、ブルサ・スポーツにグラウンド閉鎖の罰則を与えることになっていたが、国際試合があるため、罰則が適用されなかった」との噂については、連盟関係者が強く否定した。

アルメニアのナショナルチームを乗せた飛行機がトルコへ到着した後、ナショナルチームに対しては、一貫して最大級の警備体制がとられ、宿泊する予定のホテルと移動ルートについては徹底した秘密主義がとられることになった。試合の一日前に訪土するとされるアルメニア・ナショナルチームは、直接ブルサにくるのか、あるいは、イスタンブルに滞在するのか、両国の連盟の間でおこなわれる会談の最後に明らかにされる。

サルキシャン大統領がプレーオフに来る場合、貴賓席からレジェプ・タイイプ・エルドアン首相をはじめとしてトルコとアルメニアの外務大臣と大勢の外交団も試合を観戦することが明らかとなった。貴賓席およびプレス席の拡張工事が行われたが、これによりギュル大統領とサルキシャン大統領が試合を一緒に観戦するのではと憶測を呼んでいる。試合の重要な来賓の一人は、欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ代表である。

■プラカードは許可しない

サッカー連盟は、警備に関してしっかりとした対策を取っている。スタジアムにやってくる観客を厳しい身体検査をおこなってから入場させること、反アルメニアのために準備したプラカードの持ち込み禁止、そして、スタジアムの周囲とブルサ市の一定の地区で集団的な抗議行動を準備しているものに許可を与えないことを明らかにした。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:17581 )