エジプト首相、ガマール・ムバーラクが大統領後継の「可能性のある候補者」だと初めて公言
2009年10月28日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ ナズィーフ首相、ガマールが父の後継者となる「可能性のある候補者」だとの認識を初めて示す
■ 「実業家の国家」が息子に大統領職を移譲するよう、ムバーラクに圧力


2009年10月28日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ロンドン:本紙ハーリド・アル=シャーミー】

エジプトの与党、国民民主党の党大会前夜、アフマド・ナズィーフ首相は、ガマール・ムバーラク氏が次回の共和国大統領選の「可能性のある候補者」であると初めて公言した。これによって大統領の息子が現在行っているエジプト全土への訪問ツアーに、前例のない公的な性格が与えられることになる。今のところ公式には、このガマール氏の訪問は「最貧の1000村開発計画」の一環であるとされている。

ロイター中東投資サミットで発言したナズィーフ首相は、「2011年の次期大統領選にホスニー・ムバーラク大統領が出馬するか否かを判断するには時期尚早である」と述べ、大統領後継問題への投資家たちの懸念を晴らそうとした。そして、「選挙の2年前に〔出馬するかしないかの〕決定をしろというのは大統領にとって酷だと思う。どんな大統領にも…そんなことはできないだろう」と述べつつ、ムバーラク大統領の「健康状態は良好である」と語った。

続けて首相は「もし、大統領(81歳)が立候補しない決断をしたなら、与党国民民主党は代わりの候補者を探すだろう」と述べ、「大統領の子息ガマール・ムバーラク氏に、後継能力はあるか」との質問には、「可能性のある候補者だと思う」と答えた。

さらに首相は、「大統領後継問題に懸念があることは認識している」として「実業家たちには心配しないようにと言いたい。方法は常にあるし、代替案も常にある。エジプトではこれまでずっとそうだった」と続けた。

ナズィーフ首相の発言は、世襲問題をめぐる議論を喚起すると思われるが、サフワト・シャリーフ与党幹事長は、〔党大会で〕 立候補問題を議題に挙げないことを表明している。しかしこれによって、大統領職の将来についてのはっきりした立場を公式に説明するようにとの、政権への政治的圧力の増加を食い止めることはできないだろう。

専門家たちの見解によれば、ナズィーフ首相の声明によって世襲問題は新たな段階に移行することになる。問題がより複雑でなくなるわけではないが、透明性は増すだろう。エジプト首脳部がこの敏感な問題について見解を明らかにしたからといって、必ずしも〔問題が容易になるわけではなく〕、むしろナズィーフ政権の屋台骨である「実業家たちの国家」からムバーラク大統領に対する、ガマール擁立への道を開くようにとの圧力が増す可能性もある。「実業家たちの国家」を形成している大実業家の多くは、ガマールがトップを務める与党の政治局のメンバーになっているからだ。

(後略)

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( 翻訳者:梶田知子 )
( 記事ID:17768 )