本読んでます?
2009年11月01日付 Yeni Safak 紙

イスタンブルブックフェアは今年28回目を迎えた。トルコの、ひいては世界のあちらこちらから本の虫が集まるフェアは、イスタンブルで暮らす一部の人々にとってはちっとも関心を抱く対象ではない。様々な地区で町で、市民に、本について、トゥヤプ(トルコ・イベントセンター)や作家のジェヴァト・チャパン、さらにはエリフ・シャファクについて尋ねてみた。その答えを想像してみてください、さていかに・・

今年28回目を迎えたイスタンブルブックフェアは、何か月も前から始まった宣伝活動や告知、広告につづき、再び本と読者の出合いの場となった。

わずかでも本といい関係を持つ人なら誰でも、トゥヤプの扉を敲くか、または今年はいけなくても来年こそ、と思うものだ。われわれはこれほど重要視しているが、イスタンブルの人々はトゥヤプについてどれほど知っているのだろうか?この質問の答えを得るために町に出てみた。本好きの人々が新刊の本に手を伸ばしたり、作家たちと一対一で話したりするために心待ちにしているトゥヤプイスタンブルブックフェアはどれほど知られているのか、カパルチャルシュを始めとし、異なる社会的ステータスの人々が暮らす様々な地区で市民の声を聞いた。市民には最近読んだ本やトゥヤプについて、エリフ・シャファク、そしてフェアの今年の名誉ゲストであるジェヴァト・チャパンについて質問した。最後に読んだ本と聞かれて小学校のときに読んだオメル・セイフェッティンの名前を挙げる人もいたし、トゥヤプを初めて知った、はたまたエリフ・シャファクをイェニ・シャファク紙と勘違いする人も・・・トゥヤプをある消費者協会であると言ったり、ジェヴァト・チャパンがギュルビュズ・チャパンの親戚であると言った人がいたことも忘れてはいけない。もちろんこちらが質問の意図をちょっと説明すると、得られる答えはおおむね一つだ。本は読みたいけども一日中働いているから本を読む時間がないんだ・・・

問:最近読んだ本はなんですか?
問:トゥヤプとは何でしょう?
問:ジェヴァト・チャパンまたはエリフ・シャファクをご存知ですか?

最初のインタビューの場所はある小学校だ・・・門番から許可を得て中に入るとわれわれを迎えてくれたのは学校で副校長を務めるジャフェル・オズデミルさんだ。月に1冊本を読むように努めていると話すジャフェルさんは、最近中東に関するある本を読んだようだが、名前を思い出せなかった!以下がジャフェルさんと他の「隠れた読者たち」の人々の答えである。

■ジェヴァト・チャパンを知りません

 トゥヤプ・ブックフェアには以前何回か行く機会がありました。今年も機会があれば行こうと考えています。学校の生徒たちを集めて連れていくことを考えてもいいですね。生徒たちに読書を奨励しています。エリフ・シャファクは知っています。彼女の新聞コラムは読んでいます。(しかし)ジェヴァト・チャパンは知りません。

■トゥヤプには全く行ったことがありません

ムスタファ・メミシュ(社会科教師):たくさんではありませんが本を読んでいるとは言えます。最近は『Sözler(言葉)』という題名の本を読みました。まだトゥヤプブックフェアに行ったことはありませんが、生徒たちには行くように勧めています。エリフ・シャファクの名前は聞いたことがありますが、本を読んだことはありません。ジェヴァト・チャパンは知りません。

■多忙さゆえに読めません

アディル・ユジェル・ゲンチ(銀行員):仕事のが忙しくあまり読書ができないでいます。学生時代はたくさん読みました。最近読んだ本はハリト・エルトゥールルの『Düzceli Mehmet(ドゥズジェ出身のメフメト)』という題名の本でした。トゥヤプには全く行ったことがありませんが、今年はいくかもしれません。エリフ・シャファクのコラムはみていますが、本を読んだことはありません。チャパンは知らないです。

■本とは深い関係にあります

ムラト・チェレビ(古本屋):本を売っているので読書にかんして門外漢ではありません。週に1冊は読むようにしています。最近はクリスティン・キャストの『Vahşi(ワイルド)』という題名の本を読みました。トゥヤプブックフェアには去年まで行ってましたが、今年は仕事が忙しく行けないかもしれません。エリフ・シャファクの『Şehrin aynaları(町の鏡)』という題名の本は読みました。ジェヴァト・チャパンは知らないです。

エロル・シュレイマン(アンティークショップ経営):読書のための時間が(今は)あまりありませんが、昔はよく読みました。今は年に1、2冊読める程度です。最近はアリー・ジャニップ・オルグンルの『Bin Bir Mevlana(数多のメヴラーナ)』という題名の本を読みました。トゥヤプには学生の時によく行きました。今年は機会があれば行きたいと思っています。エリフ・シャファクは知っていますが、本を読んだことは全くありません。妻はよく読書をしています。ジェヴァト・チャパンは知りません。

■小学校でオメル・セイフェッティンを読んだのが最後です

イスマイル・デミルオズ(アパレル業):仕事のために本を読めずにいますが、新聞は日々読むように努めています。最後に読んだのは子供の頃のオメル・セイフェッティンの本です。息子には本を読むように勧めています。トゥヤプブックフェアにはまだ行ったことがありませんが、今年は子どもと一緒に行こうと考えています。エリフ・シャファクもジェヴァト・チャパンも聞いたことがありません。

■トゥヤプを初めてあなた方から聞きました

ターマチ・アクギュル(大工):24年間この仕事をしています。とても忙しいです。本を読む時間がありません。エリフ・シャファクも知らないし、トゥヤプも聞いたことがありません。

■エリフ・シャファクの名前は聞き覚えがあります

ムスタファ・チュナル(パン屋):本を読む時間はありませんが、毎日新聞は読みます。ニュースは日々追っています。エリフ・シャファクの名前は聞き覚えがありますが、ジェヴァト・チャパンは聞いたことがありません。トゥヤプブックフェアは知っていますし、以前に行ったこともあります。今年も行こうと考えています。

■トゥヤプは消費者協会でしたっけ?

ハサン・イシレル(ドライクリーニング店):時間があれば本を読んでいます。最近はロビンソン・クルーズの本を読みましたが、名前を覚えていません。トゥヤプはおそらく消費者に関する協会だったと思います。

■トゥヤプを聞いたことはまったくありませんが・・・

メフメト・ギュル(ドネルケバプ職人):仕事のため本を読む暇がありません。一日の大半が仕事で過ぎていきます。トゥヤプブックフェアは聞いたことがありません。常にチェックしている作家はいませんし、テレビに出ているものを聞いている程度です。周りの若者たちにはいつも読書を勧めています。
■ええ、知っています。織物のフェアですよね

ムラト・ギュネシ(八百屋):トゥヤプは、織物と機械のための見本市だと知っています。本は読みません。ジェヴァト・チャパンは、エセンユルト区知事のギュルブズ・チャパンっていましたよね、きっとその親戚でしょう。エリフ・シャファクは知りません。

■エリフ・シャファクはイェニ・シャファク紙と何か関係がありますか?

エルダル・アクシュンゲル(焼き栗売り):本は読めないでいますが、毎日新聞は読んでいます。トゥヤプを聞いたことはありますがよく知りません、仕事のためおそらく行くこともできません。エリフ・シャファクもジェヴァト・チャパンも聞いたことがありません。イェニ・シャファク紙とエリフ・シャファクには何か関係があるのですか?

チイデム・ギュルブズ(女性美容師):ほんの少し本を読みます。最近読んだ本は覚えていませんが、作家や新聞をもっとインターネットで追っています。インターネットで読むほうが少ない時間で済むからです。トゥヤプブックフェアは聞いたことがありませんが、時間があれば今年行きます。エリフ・シャファクもジェヴァト・チャパンも聞いたことがありません。娘には本を読むように勧めています。

■聞いたことはありますが、誰であるかは知りません

シュレイマン・アルバイラク(雑貨屋):おそらくトゥヤプは本に関するフェアでしょう。以前に何回か行った気がします。頻繁ではありませんが本は読みます。最後に読んだ本は覚えていません。ジェヴァト・チャパンは聞いたことはありますが、誰であるか知りません。エリフ・シャファクは新聞のコラムニストだったはずです、たしか。

ユスフ・バイラクタル(ウェイター):夜遅い時間まで働いているために本を読む機会がありません。最後に読んだのは『ilmihal(宗教テキスト)』をだと思います。学校に通う子どもがいます、子どもたちには本を読むように勧めています。トゥヤプブックフェアには行ったことがありませんが、時間があれば今年子どもたちと一緒に行こうと思います。エリフ・シャファクとジェヴァト・チャパンの名前はあなた方から(初めて)聞きました。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:17782 )