宗務庁、クルド問題改善で一歩前進、一歩後退
2009年10月31日付 Radikal 紙

サルギョル・ムフティー局のインターネットサイトへクルド語のイラーヒー(宗教詩・宗教歌)を掲載したが、ラディカル紙がこの件を取り上げたところ、削除された。削除の理由は、反発を避けるためだ。

マニサのサルギョル・ムフティー局は、公式インターネットサイトへ「デルマネ・ディロ」(勇気ある方策)というクルド語のイラーヒーを掲載(アップ)した。しかし、ムフティー局はクルド語の(ビデオ)クリップがニュースとなることを知ると、サイトから削除した。クリップを削除した理由は、トルコ共和国の大統領でさえクルド語の単語を話している状況においても、(トルコ)国内で存在し続けている仮想の恐怖を要約したようなものだ。つまり、「反発を避けるためである。」

■預言者の愛を讃える

マニサ内の静かな一つの町サルギョルでムフティー局は、トルコ国営放送(TRT)がクルド語放送を始め、宗務庁が様々な南東部の都市でクルド語のマウリド(預言者讃歌)を披露したり、政府からの熱いメッセージに意を強くしたりし、公式インターネットサイトへクルド語のイラーヒーのクリップをアップした。宗務庁管轄のムフティー局の公式サイトへ初めて掲載されたクルマンジ方言によるクリップは、聖預言者への賛辞と預言者の愛を讃えた。
様々なモスクで撮影された映像もイラーヒーのクリップへ彩を加えていた。
6月、ムフティー局はインターネットサイトのリニューアルの際、「デルマネ ディロ」クリップをトルコ語のイラーヒーとともにサイトにアップした。しかし、クリップは、ニュースで取り上げられることが分かったことで、慌てて削除された。ラディカル紙の質問に返答したある責任者は、イラーヒーの歌詞は「不都合なもの」ではなく、トルコ語のイラーヒーにおいても見られる預言者への愛を述べたものであったためサイトに掲載したと話した。クリップは、「一部の人々が論争を始めたことから、反発を避けるために削除した」ことを明らかにした。

■宗務庁の通達はない

他方、宗務庁はムフティー局のインターネットサイトへのクルド語の作品を掲載するようにとの通達はおこなっていないことも明らかとなった。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:17789 )