「やけどをしそうなお値段」犠牲祭用羊の価格、急騰
2009年10月30日付 Radikal 紙

■今年、犠牲祭用の羊の値段が、昨年に比べ大きく跳ね上がった

 近頃、肉の値上がりが注目されてきたが、関心は犠牲祭用の動物の値段に向けられた。トルコにおける羊の数の減少、近隣諸国への輸出の増加などの理由により、犠牲祭用の動物の価格は去年の2倍になると予想されている。

 イズミル小売肉店組合及びイズミル肥蓄協会のアイドゥン・メスタンル会長は、「トルコから近隣諸国へ大量の羊の輸出が行われ、また、国内市場に流通する食用動物の数が減少していることから、値段が上がっている」と述べた。メスタンル会長は「トルコにおけるヒツジの数が約40%に減少したこと、特に交配用ヒツジが大幅に減少したこと、先見性のない畜産政策の施行、南の近隣諸国へのヒツジの公式・非公式な流出の増加といった原因が、記録的な価格上昇を生んでいる」と述べた。

メスタンル会長は、昨年1kg当たり5~6リラで取引されていた「生きた」犠牲用羊の卸売価格が、現在の価格が続けば、今年は1kg当たり12リラになるだろうとし「肉屋は、肉を見つけるのに苦労している」と語った。メスタンル会長は去年250~300リラだった犠牲用の羊一頭の価格は今年500~600リラとなることが予測されると述べ、「現在、羊やヤギのキロ単位の卸売価格は9,5リラだ。最後に消費者に来るまでこの値段はもちろん、上がります。我々もこの値上がりを歓迎しておりません。この上昇は私たちにも損害を与えているのです」と述べた。

メスタンル会長は、今年は犠牲祭用動物を屠る人の数が、少なくとも40%減少すると推測していると述べ、「実際、市場に流通する羊や山羊の数が50%は減少するでしょう」と語った。

■人々は牛を買うことになるだろう

アイドゥン・メスタンル室長は、羊ほどではないにせよ、犠牲祭用の牛にも値上がりが見られると述べ、「昨年は1キロ当たり9または9.5リラだった牛の値段は、今年1キロ当たり13~14リラになります。犠牲祭に家畜を切る人々は、今年、むしろ牛を選ばざるをえないでしょう。羊の数は、トルコ全体で、ここ一年来、赤信号の危機的な状況に陥っていまる。しかし、その信号に目を向ける人はいません。」と述べた。

メスタンル会長は、大型スーパーマーケットでの、犠牲用の羊の販売を批判し、クレジットカードを使って分割払いで買われる羊が、経済的ではないと述べた。するメスンタル室長は、クレジットカードの分割払いで行う 生贄動物の買い物は、経済的でないと述べた。メスンタル室長は、この理由を次のように説明している。

「自由市場で村人が持ってきた羊を買うと、少なくとも70~80リラ、得をします。しかし人々はスーパーマーケットで6~8回の分割払いがされているとして、これを買わざるを得なくなっています。少々値段は高いが、ローンでの買い物のように分割払いでの購入を選択しています。しかし、本来は、損をしているのです。なぜなら、スーパーでの売買では、羊は計りにのるとき満腹にされています。水も飲んでいます。羊が重くなるようにと、圧縮した餌が与えられています。消費者はだまされているのですが、これを人々が外からみることはできません。こうして、人々は7,8キロ分、余計に払わされているのです。それに、農民から買ったなら消費税もかかりません。しかし、スーパーでは、そのうえ、それも払います。こうした(スーパーでの)売り方は、羊の生産農家に損害を与えています。」

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:17804 )