バシール・スーダン大統領訪土問題でEUから「警告」?
2009年11月06日付 Milliyet 紙

ギュル大統領は、アル・バシール大統領の訪問に関してEUが示した「警告(nota)」について、「彼らは、何を干渉しているのか」と述べた。

アブドゥッラー・ギュル大統領は、スーダンのオマル・アル・バシール大統領のトルコ訪問に関して、「これはイスラム会議機構の枠内で開催される会合である。これは二国間の訪問ではない。多国間の相互訪問だ。」と述べた。

ギュル大統領がエラズーから離れる前に、エラズー空港で新聞記者らが、スーダンのオマル・アル・バシール大統領が経済商業協力委員会(ISEDAK)の会議のためにイスタンブルを訪れることに対してEUが示した「警告」について問いかけると、ギュル大統領は笑いながら、「彼らは何を干渉しているのか。誰が誰に警告するというのだ」と応じた。

ギュル大統領は、アル・バシール大統領が参加する経済商業協力委員会(ISEDAK)の会議が地域的な会議であることを指摘し、次のように述べた。「これはイスラム会議機構の枠内で開催される会合である。二国間の訪問ではない。多国間の問題であり、ひとつの国際機構のメンバーとして各国代表が来土する。したがって、みなに、このような見方、このような理解をしてもらいたい。」

■EUからトルコへ「警告」

EUは、月曜日(9日)にトルコを訪問する予定のアル・バシール大統領について、トルコに対して「警告(nota)」
を送った。EUは、国際刑事裁判所が逮捕状を発行したスーダンのオマル・アル・バシール大統領のトルコ訪問に関してアンカラに「警告」を送った。同文書では、加盟交渉途上にあるトルコが、EUの政治と協調することを誓約していることが明記されている。スーダンの関係者らは、昨日(5日)、バシール大統領がイスタンブルで開かれるイスラム会議機構の会合のためにトルコに来ることを明らかにした。スーダンのオマル・アル・バシール大統領は、国際刑事裁判所による逮捕状の発行以降はじめてトルコを訪れることとなる。

■「警告ではなく、EUのポジションを示しただけ」

一方、この話題に関してアナトリア通信(AA)記者の質問に答えた在アンカラのEU代表部の事務次官は、「アンカラのトルコ外務省を訪れ、この件に関して、EUのポジションを説明した。これに対し、トルコはトルコの立場を説明した」とのべた。トルコ側の情報筋は、一種の抗議を意味する「警告」が渡されたわけでないと述べた。アフメト・ダヴトオール外務大臣は、スーダンのオマル・アル・バシール大統領がトルコを訪問するという理由でEUがトルコに抗議したという報道を否定した。

ダヴトオール外相は、フランスのベルナール・クシュネール外務大臣との面会の後、記者らのこの件に関する質問に返答し、抗議があったわけではない、と語った。

ダヴトオール外相は、トルコが経済商業協力委員会(İSEDAK)会議のホスト役を務めるのだとし、一般に国際会議でホスト国は国際機構のルールに適した行動をするものであり、今回もそれと同じことだと述べた。ダヴトオール外相は、この件がその角度から考察される必要があると述べた。ダヴトオール外相は、また、トルコが過去に欧州安全保障協力機構(AGIT)の枠組みで主催されたある会議のホスト役を務めた際に、未承認の国家の代表の入国を認めたことを引き合いにだし、この種の組織運営においては、メンバー国への(ホスト国からの)招待は必要ないこと、規則は国際機構それ自体の原則の枠内で決定されるものであることを述べた。

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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:17821 )