モロッコで新聞や記者への訴追に対する抗議続く
2009年11月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■モロッコで新聞や記者への訴追に対する抗議続く

2009年11月05日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ラバト:マフムード・マアルーフ】

モロッコで、報道メディアへの訴追や判決に対する抗議が続いている。記者や人権活動家らは厳しすぎる判決だとして、独立メディアを黙らせようとしていると当局を非難している。

抗議行動の一環としてモロッコ人権協会は木曜の午後、「記者や人権活動家の逮捕・裁判はもうたくさん!思想と表現の自由にYES!」を旗印に、法務省前で抗議の座り込みを企画している。

協会の声明 によると、座り込みは「思想と表現の自由を守る会」との共催で行われ、座り込みの後には協会本部で、人権分野で活躍する記者や人権活動家らが参加してのスピーチフェスティバルが続けて行われるという。

ラバトとカサブランカではこの2週間、新聞や記者に対する一連の裁判が行われており、執行猶予無しの禁固刑や執行猶予、巨額の罰金といった判決が下されて、国内外の反発を呼んでいる。

ラバトの新聞関係者らによると、「日刊第一新聞」のアリー・アヌーズラー社主とブシュラー・アッダウ同紙編集者は、悪意のある虚偽報道をしたという有罪判決に控訴することを決めた。8月末に国王ムハンマド六世がウィルスに感染したと同紙が報道したことを受けて、執行猶予付きの禁固1年と約12,000ドルの罰金判決が両氏に下されたのである。

 週刊紙「アル=マシュアル」のイドリース・シャハターン社主も同じ理由で有罪判決を受け、勾留された。執行猶予無しの禁固1年と罰金の判決を受けた上に、同紙の編集者2人も禁固刑の判決を受けた。

 また、「アフバール・アル=ヤウム」紙の編集局は同紙のウェブサイト上で、ムハンマド六世国王のいとこにあたるムーレイ・イスマーイール殿下の風刺画を掲載したことを理由に、昨年9月以来、司法判断も無しに当局が同紙の紙面版の発行を禁じていると発表した。

(後略)

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( 翻訳者:中島希 )
( 記事ID:17834 )