ドイツ:エジプト女性の殺人者に極刑
2009年11月12日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 動機はムスリムへの憎悪……殺人犯は頷いたのみ
■ マルワ・シャラビーニー殺害犯に終身刑と賠償金の判決

2009年11月12日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ベルリン:アラーウ・ジュムア(本紙)】

昨日水曜、ドレスデン初等裁判所は、エジプト人女性マルワ・シャラビーニー殺害犯アレックス・ウェンツに対し、外国人への反感から冷酷に故意の殺人を犯したとして終身刑の判決を下した。

法廷は、被告が、三歳になる被害者の息子の眼前で残忍な手口により冷酷にエジプト人女性を刺殺し、さらにその夫に重傷を負わせたことを認め、本件検察側の求刑を承認した。

独紙によれば、被告側弁護人は、犯罪は計画されたものではなく興奮状態において発生したことを強調し、被告の精神状態に関する各種証拠をあげて、過失致死を主張した。

しかし、裁判官は弁護人の主張を退け、先月26日に開始された審理により得られた、被告の外国人に対する憎悪は明白であったとの関係者の証言多数を用いて、動機は外国人並びにムスリムに対する憎悪であったと述べた。

また法廷は、遺族に対する賠償も合わせてウェンツに課すとした。

ドイツメディアは、判決の際の被告の反応に注目したが、その瞬間、被告はいかなる反応も示さなかった。情報によれば、被告人の母親は傍聴しておらず、それは被告の求めによるものであった。

元々ドレスデン裁判所において起訴された犯罪は、外国人憎悪を動機とした被告による被害者へのいやがらせであり、裁判所はこれに対し罰金を命じていた。しかし再審が行われた7月1日、被告はシャラビーニーを殺害した。

ドイツでは極刑が終身刑であり、通常15年の服役後に執行猶予となる。しかし、被告人が重罪を犯したと認められれば実際に終身刑となる可能性もある。

駐独エジプト大使は、エジプト人薬剤師殺人犯に対するこの判決を歓迎し、「我々は極刑を要請し、それが認められた」と述べた。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:17859 )