ヨーロッパのトルコ・イメージ=イスタンブルとガラタサライ
2009年11月18日付 Milliyet 紙

EU加盟5ヵ国で実施されたアンケートで、「トルコに対するイメージは何ですか」という質問に91.1パーセントが「イスタンブル」、70パーセントが「ガラタサライ」と回答した。

ボアズィチ大学ヨーロッパ研究所とマドリード大学がEU加盟5ヶ国ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、ポーランドで実施した世論アンケートで、ヨーロッパ人のトルコ・イメージについて興味深い手がかりが得られた。「トルコと言って何をイメージしますか」という質問に91.1パーセントが「イスタンブル」と回答する一方、「ガラタサライ」と回答した人は70パーセントであった。アタテュルクを知っていた人は40パーセント、オルハン・パムクは11.5パーセントであった。トルコ人像についての質問に、回答者の68.5パーセントが「肯定的」、25パーセントが否定的な見方を示した。
18~24歳の若年層はトルコのEU加盟を肯定的に捉えている。57パーセントがトルコのEU加盟を「支持している」と回答した。25~39歳の年齢層ではこの割合は51.8パーセント、65歳以上では35.2パーセントとなる。
「トルコの完全加盟に反対であるという理由はなんですか」という質問に対し38.9パーセントが「トルコはイスラム国家だ。キリスト教を根源としたヨーロッパとは理解し合えない」と回答した。「トルコのEU加盟」に対し国民投票が行われれば、ヨーロッパの51.8パーセントは「反対だ」と言うだろう。
ヨーロッパのアイデンティティーの第一に、「民主主義と人権」や「経済発展と社会的安定」という重要な2つの概念が来ると考える人は、それぞれと43.3パーセントと42.2パーセントであった。これに対し「キリスト教」や「世俗主義」といった伝統的要素だという人は6.3パーセントと4.1パーセントであった。トルコのEU加盟を支持するという観点から見た場合、ドイツとフランスは加盟に否定的(46.5パーセント)である一方、イギリス、スペイン、ポーランドはというと47.1パーセントが肯定的な見解を示している。トルコの民主主義の問題が原因でEUとはうまくいかないという見解を示した人は66パーセントで、いやそうではないと答えた人は44パーセントであった。

■サルコジ大統領の主張への支持はない

アンケートでは、自身を左派と位置付けているヨーロッパ人は右派や極右派と比べるとトルコを好意的に見ており、トルコのEU加盟を支持している。興味深い結果は「パクタ・ズント・セルヴァンダ(一度両者で合意した以上、双方がその合意に拘束される)」を受け入れていることだ。「約束を守らないのはアンフェアだ」と述べた人々の割合は57パーセントであり、そうとは思わない人の割合は37.6パーセントにとどまった。
アンケートにより、フランスの指導者ニコラ・サルコジ大統領のトルコがアジア大陸に属しているという主張を支持者する人はあまりいないことがわかった。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:17902 )