クウェート、イラン・サウジアラビア間の調停に乗り出す
2009年11月25日付 Mardomsalari 紙

クウェートのある情報筋は、同国がイランとサウジアラビアの関係改善に向けて調停に乗り出した可能性があることを明らかにした。

 ニュースサイト「アスレ・イラン」がクウェートのアル・ジャリーダ紙を引用する形で伝えたところによると、クウェート首相は先のイラン訪問で共同投資に関する合意を取り付けることには成功したものの、その一方で領海ならびに大陸棚の確定をめぐる交渉については成果を収めることができなかった模様だ。

 同紙はまた、匿名のクウェート政府筋からの情報として、イランがクウェート首相に対し、イラン・サウジアラビア間の関係改善に向けて調停を依頼したと報じている。これに対し民間の情報筋は、この協議ではクウェート側がイランに対し、自ら進んでイラン・サウジアラビア間の調停を申し出たとの見方を伝えている。

 また専門家らは、この調停の申し出は、実際にはサウジアラビア側からイランに対して伝えられた和解へ向けたメッセージだったとの見方を示している。サウジアラビアは、現在の両国関係が今後もそのまま続くことを自国の国益にとって望ましいものとは考えておらず、むしろ現在の状況が続けば、イエメンのシーア派信徒との戦闘で多くの困難に陥るのではないかと恐れている。

 サウジアラビアは、イエメンのホースィー派勢力を支援しているとして、イランを非難している。このようなことから、サウジアラビアはクウェート首相のイラン訪問の間際に、同首相に対してイラン・サウジアラビア間の調停に向けた提案を〔イラン側との協議の中で〕示すよう求めた模様だ。

 さらにこの報道によると、ラヒーミー第一副大統領はこの提案に対し、「イランはサウジアラビアと何の問題もなく、両国間で堅固な関係が築かれるよう努力する」と答えたとされる。クウェート首相は今回の訪問で、双方の諍いに終止符を打つために、イランとサウジアラビアの話し合いに向けて、何らかの役割を果たすことが可能だと強調している。

 クウェートのシャイフ・サバーフル・アフマドゥル・ジャービルッ・サバーハ首相〔※〕は先の土曜日に2日間の日程でテヘランを訪問し、イラン政府高官らと会談した。
〔※シャイフ・サバーフル・アフマドゥル・ジャービルッ・サバーハはクウェートの首長であり、実際にイランを訪問したのは、シャイフ・ナースィルル・ムハンマドゥッ・サバーハ首相〕

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( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:18023 )