エジェイー検事総長、暴徒たちに警告
2009年12月09日付 Jam-e Jam 紙


【政治部】アーザル月16日〔12月7日〕にテヘラン大学及びアミーレ・キャビール大学の周辺で発生した散発的な衝突は、昨日テヘラン大学工学部前でより激しい形で続いた。暴徒たちは工学部前に集まり、大学生らとの衝突に発展した。

 昨日テヘラン大学で発生した衝突について報じた複数の報道によると、「緑の運動」のメンバーや選挙結果への抗議を続けている者たちは昨日正午、テヘラン大学工学部前で集会を開き、反体制スローガンを叫び始めた。すると、多数のバスィージや学生たちは同所に集まり、騒乱の拡大を防ぐ行動に出た。

 こうした状況を受け、暴徒たちの一部は大学構内のその他の場所に移動しようとしたが、(ファールス通信によると)700名にのぼる学生たちが抗議者たちの回りを取り囲み、彼らを工学部の中へと誘導し〔、暴動のさらなる拡大を防止し〕た。〔‥‥〕

 もちろん、学生らがテヘラン大学で暴徒たちと対峙した昨日の出来事は、これで終わりではなかった。〔学生と暴徒の間で起きた〕衝突と投石の影響で、一部の学生らに負傷者が出た。また〔現場を取材していた〕イラン国営放送の記者・カメラマンも事件に巻き込まれ、暴徒たちから暴力を受け、カメラが奪われる事態も発生した。

 ファールス通信は昨日の衝突の様子を伝えた報道の中で、「革命的な学生たちがムーサヴィー支持者たちとの衝突を避けようと努力しているさなか、ムーサヴィー支持者たちは投石を始め、大学が興奮した状況に陥り、複数の学生が負傷した」と報じている。

 イラン国営通信も、昨日テヘラン大学工学部で起きた衝突について、次のように報じている。「暴徒たちは工学部の〔建物の〕一部に火を付け、工学部の授業は休講を余儀なくされた。暴徒たちを鎮めようとしていた学生の一人は、石や棍棒によって襲撃された」。

 ちょうど同じ頃、米英はテヘランで起きた最近の衝突について、〔暴動を支持するような〕姿勢を示した。

反抑圧主義集会、各地の大学で開催

 アーザル月16日の「学生の日」から一日が経った昨日、我が国の大学数カ所で、反抑圧主義集会が平和的に開催された。なかでもベヘシュティー大学では、正午・夕刻のアザーンの後、千名以上の学生が大学の中央広場で団結を訴える礼拝を霧雨の中執り行い、その後、抑圧主義諸国に反対するデモ行進を大学構内で行った。

 また昨日、アリー・ラーリージャーニー国会議長は国会の公開本会議場で、アメリカの政策に対して理性を失わぬよう学生らに呼びかけ、「親愛なる学生諸君よ、不注意から学生運動を混乱させ、米英、さらには一部の〔中東〕地域のメディアのごとき詐欺師たちに、〔イランを非難する〕口実を与えるような行動を、反抑圧主義を堅持する姿勢を示している一部の者たちに起こさせぬよう、注意することが必要だ」と語った。

法律破りの輩が公共の財産に危害を加えるようなことを許すわけにはいかない

 他方、イラン検事総長は「法律破りの輩が通りで公共の財産に危害を加えたり、市民の安全を混乱させ、さらには騒擾を引き起こすことで、敵に体制を攻撃させる手段を与えたりすることを、今後許すわけには決していかない。これはわれわれの義務である」と述べた。

 ゴラーム・ホセイン・エジェイー検事総長は昨日、記者会見で「限度は決まっている。法律破りが誰なのかもはっきりしている」と述べ、さらに「〔市民としての〕権利や社会の安全・秩序に反する動きをした者、それを混乱させた者はだれであれ、厳しく取り締まる」と語った。

 エジェイー検事総長はさらに、「もし今後逮捕者が出たとしても、その家族にはそのことについて不平を言う権利はない。なぜなら、我が人民はこれ以上我慢できないからだ。それゆえ、われわれは今後、猶予は与えない」と指摘した。

 ファールス通信の報道によると、エジェイー検事総長はメフディー・ハーシェミーをめぐる問題、及び〔彼の父親である〕ハーシェミー=ラフサンジャーニーが息子の容疑について捜査することを容認する立場を表明したことについて、質問に答える形で次のように述べた。「地位や肩書きが、容疑の捜査の妨げとなってはならない。ハーシェミー〔=ラフサンジャーニー〕氏の息子であろうがなかろうが、そんなことは関係ない。もしメフディー・ハーシェミーに対して何らかの容疑が出されているのであれば、テヘラン検察は彼を召喚し、彼の容疑について調べる義務がある」。

 エジェイー氏はまた、「もしメフディー・ハーシェミーに対して何らかの容疑が出されているのであれば、テヘラン検察はそれを捜査するだろう。もし容疑の結果、彼が罪を犯していたのであれば、罰せられなければならない」と付け加えた。

 同氏はまた、ミール・ホセイン・ムーサヴィーに対して国会議員らが訴えを起こしていることについて、質問に答える形で次のように述べた。「国会議員は二度訴えを起こした。一度目の訴えは私のところに届いたが、しかし二度目のものは、いまだ私のところには来ていない。われわれはすでにこの問題について、大学教授たちが起こした抗議と合わせて、また当然のことながら検察自身が〔容疑ありと認めた〕問題とともに、一般革命検察庁に〔立件するかどうかの検討を行うよう〕付託している」。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:18051 )