専売公社ストライキ、一歩前進―エルドアン首相と面会、関係閣僚へ指示
2010年01月29日付 Milliyet 紙

トルコ労働組合連盟のクムル委員長は、首相府を辞去する際に記者に説明を行った。

エルドアン首相と、トルコ労働組合連盟のクムル委員長との首相官邸におけるトップ会談は2時間続いた。エルドアン首相は、会議に加わったシムシェキ、ヤズジュ両大臣に、この件について対策を行うよう指示した。
専売公社労働者らのストライキ運動が始まって45日目に、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相と、トルコ労働組合連盟のムスタファ・クムル委員長が話し合いの場を持った。エルドアン首相は、会談に加わったメフメト・シムシェキ財務大臣と、ハヤーティ・ヤズジュ国務大臣に、この件関する対策を指示した。クムル委員長は、「週末までこの対策の成果を見てから、首相閣下がもう一度我々を招くことになる。そこでじっくりと話し合うつもりだ」と語った。クムル委員長の話を前向きに受け止めたムスタファ・トゥルケル専売労働組合委員長は、専売公社労働者らは4C規約(註:公社の民営化で解雇された労働者を一時的に雇用することを定めたもの)によるステータスは受け入れられないと述べた。労働者のハンガーストライキの中断は、月曜日まで延長された。

クムル委員長は、専売公社のストライキが始まってから45日目に、エルドアン首相と会談した。随行したトルコ労働組合連盟の委員らと首相官邸を訪れたクムル委員長は、18時10分ごろにエルドアン首相と話し合いの場を持った。専売公社労働者らの現状と、4C規約に移行した場合に労働者が手にする収入などを記した対策報告書を携えたクムル委員長は、エルドアン首相と18時55分まで2人で話し合った。その後、エルドアン首相の指示で、ヤズジュ、シムシェキ両大臣が会談の場に呼ばれた。会談が始まったころ、ビナリ・ユルドゥルム運輸大臣も加わっていた。会談は20時まで続いた。

■もう一度招くだろう
クムル委員長は、首相官邸を辞去するとき、新聞記者らに説明を行った。クムル委員長は、エルドアン首相と、45日間、トルコ労働組合の前でストライキを行っている盟友らの困窮について2時間に渡って話したと述べ、エルドアン首相がシムシェキ・ヤズジュ両大臣に指示を与えたことと、彼らも会談に加わったことを話した。
クムル委員長は、「大臣も来て、彼らとも一緒になって何がなされうるかを議論した。もちろん、何かしらの対策が必要だ。このため、来週末までこの対策の成果を見てから、首相閣下が我々をもう一度招くことになった。我々はじっくりと話し合うつもりだ」と述べた。

■対策を見よう
クムル委員長はある記者の「今日の会談を経て、良い展望をお持ちですか?」という質問に対し、こう答えた:「ここで『期待している、肯定的だ、否定的だ』などと言った後に何か否定的なことが起これば誤解されるだろう。そのため、我々は対策を見ないうちは何もコメントすることはできない」。
クムル委員長は、「専売公社労働者らは、トルコ労働組合連盟の前でストライキ運動を続けるのかどうか」という質問に対しては、こう答えた:「成果を得ないうちには、我々はあそこにいる人々に何も言うことはできない」。


■クムル委員長からの非難
クムル委員長はその後、専売公社労働者らがストライキ運動を続けているトルコ労働組合連盟の本部へ行き、連合の(建物の)バルコニーから労働者に対して、首相との会談について説明をし、会談が実りあるものであったと述べた。「家に帰りなさいとは言わない」と彼らに語りかけたクムル委員長は、以前委員長に対し抗議した労働者らを非難しつつ、「労働組合の幹部らは何もしない、というのなら、それは間違っている」と語った。会談終了後、ユルドゥルム、シムシェキ、ヤズジュ3大臣は、さらに1時間話し合いを行った。

■頑張る労働者のテントの「花」
専売公社労働者らは、昨日もストライキを続けた。外の寒気に対して、ナイロン製のテントの中でストーブを焚き、その傍で民謡を歌い、寒さをしのいで頑張っている労働者らへの支援活動も続いている。こうした中、手に持った風車をテントから外に出して、風車が回るのを待っている少年をカメラがとらえた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:林奈緒子 )
( 記事ID:18367 )