イエメン:ホースィー派と政府の紛争に解決の兆し
2010年02月11日付 al-Hayat 紙

■ サナア:間接交渉に進展、サアダ戦争終結間近

2010年02月11日付アル・ハヤート紙(イギリス)HP1面

【サナア:ファイサル・マクラム】

昨日、サナアの情報筋が本紙に述べたところによれば、仲介者を経て行われていた政府とアブドゥルマリク・アル=ホースィー率いる武装反乱勢力の交渉が過去二日間に大きく進展し、サアダ県(イエメン北西部)と隣接するハルフ・スフヤーン郡での戦争停止合意が早まる見込みである。同地域での戦争状態は一昨日で7ヶ月目に入っていた。

ホースィー派が政府の提示する6つの条件を受け入れ、仲介者であるサアダ県族長の一人シェイフ・ナーシル・クルシャが、最高治安委員会の停戦条件であるタイム・スケジュールに合意を示せば、政府側が即時停戦を宣言するのは時間の問題とみられている。

交渉関係者に近い筋によれば、ホースィー派も即時停戦を用意している模様である。(停戦が実現すれば)サウジとの国境地帯から要員や支持者を引き上げ、後をイエメン軍に明け渡すこととなる。ホースィー派のコントロール下にあった道路の再開、検問所の撤去、占拠していた政府関連施設の明け渡し、地雷撤去、サウジ兵捕虜のイエメン政府への引き渡しなども行われる。

しかしながら同筋は、政府案へのホースィー派の反応について「重要かつ現実的な」留保を付けていることを示し、未だ係争中の問題が可及的速やかに克服されることを希望すると述べた。

昨日サナアで出された声明の中で、仲介者のクルシャ氏は、ホースィー派のフィールド委員会への参加にサーリフ大統領が合意したことを明らかにした。同委員会は、停戦のタイムスケジュール案により設置されたもので、ホースィー派は47名からなる代表を参加させることを要請していた。

さらに同氏は、サーリフ大統領からホースィー派への長文の書簡を昨日受理した旨述べた。書簡には、数は明記されていないがフィールド委員会へ「ホースィー派の人々」の代表が参加することへの合意、並びに、全道路の解放という条件が含まれていた。クルシャ氏は自身の仲介を「善行」と形容し、その成功に楽観的であると表明した。

これに関連し、与党「国民全体会議」指導部と国会における同党ブロック長スルターン・アル=バルカーニーは、昨日アル=ジャジーラに声明を出し、サアダ戦争は末期に入ったと述べた。また、「協同会合」の野党がその戦争を煽っていた疑いがあると表明。

先週土曜、ホースィー派はタイム・スケジュールに合意する条件として、提案されている全てのフィールド委員会に同派代表が参加すること、並びに双方による停戦条件実施を保証するため野党がこの合意に参入することをあげていた。野党側は、この件でいかなる要請も受けていないとしている。

観測筋は、当事者双方が軍事対決に益を見出さなかったこと、並びにホースィー派が政府の条件を受け入れたことが、戦争終結宣言へ向け交渉を前進させるのに役立ったとみている。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:18454 )