全国女性バスィージ協会会長「ソフトな戦争の最も重要な目標は家庭の破壊」
2010年02月10日付 Iran 紙


全国女性バスィージ協会会長は、ソフトな戦争でいかなる手段が用いられるのかを知ることが、女性には必要だと強調した上で、家庭の破壊こそこの戦争の最も重要な目的であると述べた。

 ミーヌー・アスラーニー会長はシンポジウム「女性、イスラーム革命、回復されたアイデンティティ」の中で、次のように述べた。「女性は偶像崇拝体制〔=パフラヴィー王制〕において、西洋の猿まねをし、道具に成り下がった。彼女たちは、商品として利用されたのだ。実際、王制は女性から女性としてのアイデンティティを奪い取ったのである」。

 アスラーニー会長は「イマーム〔・ホメイニー〕閣下は賢明なる指導によって、女性の女性的アイデンティティを社会に取り戻した」と指摘した上で、「イマームは女性を、その尊厳を保ったまま社会の領域に参加させた。女性がデモ行進に参加したことで、家族のその他の成員もこれに続いた。イマームが『もし女性がいなければ、〔イスラーム革命〕運動が勝利することはなかっただろう』と述べたのは、そのためなのだ」と語った。

 同氏は、女性に母親として、また妻としての尊厳を取り戻す目的で、アメリカでは「母親の尊厳を顕彰する協会」などの協会が設立されていることに触れ、「今日アメリカでは、女性に対し家事労働というものを認める動きがある。女性的な性質を女性から奪い取り、家庭から引き離したことで、家庭の秩序が失われてしまったことを、彼らも理解したためだ」と指摘、さらに次のように語った。
イマームは次のように仰っている。「もしザフラー〔=初代イマーム・アリーの妻で預言者ムハンマドの娘ファーティマのこと〕が男だったら、彼女は預言者だっただろう」。この一文は、極めて多くの内容を含んでいる。すなわち、信仰や生活において、女性と男性の間に違いはない、ということだ。女性は預言者を育てることができる。しかし、使徒になることは、彼女には求められていない。なぜなら、使徒であることは耐え難いほど過酷な仕事だからだ。

 アスラーニー氏によると、人間という存在には〔性に応じてそれぞれ〕特別な能力が存在するという。例えば、女性は家庭のために創造された。というのも、家庭内の事柄を管理するのに必要な能力が、彼女の中に創られているからだ。他方、男性にはその能力に注目すると、生活を巨視的に管理することが意図され〔て創造され〕たという。

 同氏は「フェミニスト運動が大学に侵入し、イスラームについて学生たちに様々な懐疑を吹き込んでいるが、それは世俗主義によって計画された行動なのだ」と指摘、次のように付け加えた。「現在、『女性を家庭に縛り付けることは、女性に対する抑圧だ』などという女性の価値をめぐる議論が、学生たちに紹介され、吹き込まれている。こうした問題に対し、専門的で徹底した知的作業を行い〔フェミニストに対抗する〕ことが、バスィージ隊員に求められている」。

 アスラーニー氏は社会での世俗主義の跋扈に注意を促し、次のように述べた。
今日、子供の身分証明書に父親の名前が書き込まれることに抗議の声を上げたり、〔男女間で犯罪賠償金の額が異なる〕賠償金(ディーヤ)や〔女性に子供の養育義務を負わせる〕養育に関わる法律を、女性に対する暴力などと紹介したりする議論が、世俗主義者たちによって社会に提起されている。さらに『第五の反応』『二人の女』『女性は天使である』などという一部映画が、フェミニズムの領域で制作され、世俗主義運動とともに、〔イスラームに反する〕潮流を作り出そうとしている。

 同氏は、家庭において女性という立場がいかに必要とされているのか、バスィージが明確に提示することが必要だと強調した上で、次のように指摘した。
幸いなことに、第5期開発計画では女性の立場がきちんと考慮に入れられている。バスィージ隊員は行政、司法、立法におけるすべての政策が家族という基盤を強化することにもとづくものかどうか、警戒を怠ってはならない。バスィージ隊員、特に女性バスィージ協会は、家族という基盤に傷が付くような事態に対して沈黙してはならない。西洋によるプロパガンダが〔イランで〕繰り返されるような事態を阻止しなければならない。

 全国姉妹バスィージ会長はさらに、女性や家庭の啓発活動に力を入れるようバスィージ隊員らに呼びかけ、「バスィージの姉妹たちは、映画を監視する、家庭における女性の地位についてのシンポジウムを開く、などを自らの仕事とし、体制関係者たち全員が家庭をめぐる問題に敏感になるよう仕向けなければならない。われわれは世界の人々にとっての模範とならなければならない」と語った。

Tweet
シェア


関連記事(姉妹バスィージとソフトな脅威との闘い:全国女性バスィージ協会会長とのインタビュー)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:18468 )